トップページコミック感想

ライジングインパクト ★★★ 鈴木央 全17巻 週刊少年ジャンプ連載

 一度打ち切られるものの、読者の要望で復活したという、ジャンプの歴史上稀有な存在である超人ゴルフ漫画。ちなみに最終的にはまた打ち切りを喰らったというオチ。
 超人ゴルフではありますが、プレイヤーのメンタル描写をきちんと掘り下げているからアリでしょう。あと超人ではないキャラ(ライザーやチャールズなど)にもちゃんとスポットを当てている所も非常にいい。後に作者の嫁さん(この時点ではアシスタント)となる黒峰さんも、この作品に登場。
 絵も上手いのでは。ドラゴンボールに少女漫画を落としこんだような感じ。これをあまりアシスタントを使わない少数精鋭+毎週速筆で仕上げていたというから驚かされる。
 作風自体も、両者からの影響がかなり濃く見受けられます。スーパーサイヤ人化・ドロドロした愛憎が入り混じる人間関係などなど。あと無駄に暴力シーンが痛々しいんですが、これは後の作品で大いに活かされることになってますね。
 おまけページが非常に充実していたり、読者投稿を多く取り上げているのも、作者の愛と人柄を感じていいですね。
 プレイのぶっ飛び具合とは裏腹に丁寧な作品ではあるんですが、とにかく打ち切りによるダメージが大きい作品という印象。打ち切りによって急遽話をまとめる必要があったためか、最後の方は駆け足な上に試合も省略されてしまってるし、設定の辻褄を無理矢理合わせようとしてる部分も見受けられる。当初の設定では絶対、ガウェインの父親はアーサーにしてたはず(2012.5.30)






inserted by FC2 system