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ドラえもん のび太の恐竜 ★★★

 数十年後にリメイクもされた、映画版ドラえもんの記念すべき第一作。
 これ敵キャラ(恐竜ハンターと金持ち)いらなくない? 普通に冒険メインで良かったと思う。それだけで面白くできる素材は揃ってるんだし、敵自体も小粒。
 あと、食べ物関係におけるシーンの、原作からの改変が個人的に納得いきません。コンクフードでなくカップ麺な所とか、子供ながらにwktkが止まらなかった、白亜紀の食べ物を採取し『万能加工ミニ工場』なる秘密道具を用いて缶詰に変える場面もない。「食物に関するwktk」はドラえもんの核の一つとも言える大切なシーンなのに、何故カットしたし。
 悪いだけじゃないですけどね。よく名場面として挙げられがちな、ジャイアンの「おれは歩く!」のくだりのカットとか。あそこは普通にスネ夫が正論を言ってるだけなのに、彼が悪いみたいになっている流れは、当時子供ながらに「ねーよ」と思いながら見ていたので。
 あと日本へ向かう冒険をコミックよりも丁寧に描いているのは良かったです。ちなみにコミックではタイトル書く時点で投げ出していた、のび太の冒険日記も、映画では最後まで書き切っています。
 細かい所を言うと、いちいちピー助を育てなくても最初っからビッグライトででっかくすりゃいいんじゃないかとか、正確に現代の、のび太の机の位置にタイムマシンを置くことの困難さについては誰も触れていないのは何故か、とかあるんですけど、総合的には良くも悪くもなくといった所。
 最後の「うん、ちょっとね」にはコミック版のような寂寥感を持たせて欲しかったな。一つの冒険を経た後の思いがあの一言に詰まっていると言っても過言ではないから(2011.11.7)



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