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ドラえもん のび太の宇宙小戦争 ★★★★★

 まず脚本が良い。普通に戦えば造作もなくひねり潰せる相手に苦戦させられるシチュエーションを作り出し、その中でも主人公陣営が強力な兵器(ラジコン)を製造するも弱点を看破され、策を破られて追い詰められる。そして絶体絶命の状況から最後の大逆転。特に『秘密道具の持続時間』という伏線が実にお美事にございまする。「ビッグライト使えや!」とか言っちゃらめぇぇぇぇ!
 ……そんな作中最大の強敵であるPCIA長官・ドラコルルなんですが、演技のせいか原作よりも間の抜けたちょっぴり小物なイメージに。ビジュアルの変更はともかく、ここは原作通りの冷酷で切れ者なイメージのままにして欲しかったな。
 またロコロコのうざさが動画だと良く分かる(笑)しかも声はキテレツ大百科のトンガリである。うざくならない訳がない。ちなみにレジスタンスの一員に武田鉄矢が紛れ込んでいるぞ(笑)映画版ドラえもん屈指の名主題歌として名高い『少年期』はこの作品に収録。確かに日本人の琴線に触れるであろうマイナーメロでした。
 ちなみに今作はスネ夫が活躍するので、数少ない彼のファンは必見である。また脚本の話に戻りますが、彼のコンプレックスを上手く使ったオチも見事。
 色々な映画のパロディが仕込まれたりしているので(有名所ばかりだからすぐ分かるかと)、映画好きな方は一度観てみてもいいかも(2011.11.14)



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