トップページ映画感想

カイジ2〜人生奪回ゲーム〜 

 Fuck you・・・・ぶち殺すぞ・・・・ゴミ映画っ・・・・!
 一言で言うと「余計なことしすぎ」。まず地下チンチロを省くとは何事でしょうか。アレがないと沼が盛り上がらないだろ。45組の応援と絶望感ですとか、カイジが背負っているものも一切チャラってる訳ですから。
 シナリオ的な部分でもちっとも盛り上がらない。原作でも沼の後半〜クライマックスは策もクソもないグダグダの泥沼状態でしたが、それでもラストの終わりなく続く射精のような快感があるから良かったんじゃないですか。この映画、熱狂もカタルシスも感じない。いかにもお涙頂戴なBGMは満載。ゆえにかったるいだけ。
 別に感動路線を強化すること自体は構わないと思います。福本作品は根底に人間賛歌があると思うから。
 だからと言って、醍醐味を殺がれて興醒めさせてまでやることでもないよなと。地下チンチロや、沼攻略のためのトラップ崩しやロジック構築を省略する前に、こういう部分を削るべきでは。
 最後も「何だありゃ」と言いたくなる。原作の遠藤がやったように「してやられた」的な喪失ではなく、単純に期待を裏切られてガッカリする喪失。
 おまけに人間のキレイな部分を描きたいなら絶対外しちゃいけない『優しいおじさん』もカット。何考えてるんだろう。
 役者は前作同様、概ね良かったです。一条役の伊勢谷友介も良かったんですけど、もっとドロドロしててはっちゃけて欲しかったかな。
 ちなみに吉高由里子の演技ははっきり言ってダメでしたね。裏がありそうな演技が出来てない、というか棒読み。石田広光を性転換してまで出すもんか? そもそもメイドもいらねぇんだよ。いや好きですけどそりゃ。カイジには不要なんだよ。なーんか大人の事情が見えて、こういう部分でも醒める。
 最後に、原作者の福本先生自らが考案したオリジナルギャンブルの『姫と奴隷』ですが、これは面白くなかった。脚本ありきというか、あの展開をやりたかったんだろうなと。『救出ゲーム』の方が遥かにマシなレベル。戦略性も皆無ですしね。
 いやーついついボロクソに書いてしまいましたが、仕方ないですよねこの出来じゃ。1050年地下行きにされるよりはいいでしょう(2012.12.11)

賭博破戒録カイジ 全13巻
 さっさとこっちを読みましょう。
 地下チンチロでの論理の積み重ね、仲間と結束して耐える時間、そして大爆発。
 勝利の醍醐味を味わえます。




inserted by FC2 system