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私は貝になりたい ★★★

 リメイク前のものなどは全て観たことがありません。
 日米両軍の不条理と人情、それに翻弄される人々の希望と絶望。そんな映画とでも言うんでしょうか。真面目に作ってはいる、と思います。
 SMAP中居正広の演技は良かったです。ただし歌は……除いても除かなくてもどっちでもいいか。もしキムタクだったら「ちょ、待てよwwwww」と言いながら観るのを止めてたかも知れませんが。
 仲間由紀恵は好みですけど(聞いてない)この映画にはミスマッチとしか言いようがないです。戦時中の田舎にいる人の風貌ではないし、まず演技も……
 真面目に作ってはいる、と書きましたが、この映画は真面目でありながら非常に大げさです。多分観てる人を泣かせにきてるんでしょう。中盤以降の巣鴨プリズンでの描写、盛り立てまくる久石譲の音楽、そして感化された看守の涙。ダメな人は絶対ダメな演出だと思います。個人的にはまあ……許容範囲。
 自分が感じた欠点は、説明が足りないということ。結局なんで主人公は絞首刑になったのか、その部分が足りてないんですね。
 しかもこれ、100%ノンフィクションではないそうじゃないですか。ならばなおさら、もっと突っ込むべきでは。理不尽の一言で終わらせてはいけないと思います。映画的な意味で。
 あと正直に申し上げますと、奥さんが署名集めするシーンは醒めました。一気に。もう僕のテンションは作中の吹雪く雪山状態でした。この辺は「泣かせる意図」の許容範囲を大きくオーバーしくちゃいました。
「戦争映画を観たい」と思った時、わざわざ選ぶほどの作品ではないかと(2012.9.1)br>


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