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孫文の義士団 ★★★★★

 江頭2:50が2011年のエィガデミー賞に挙げていたので、観てみました。
 果たして孫文を守り抜けるか、という結果は史実が証明している訳だから、見所はいかに義士団が孫文を守り抜くか、という点。
 うん、良かったです。アクションは息を飲むくらいの流麗さと迫力だし、細密なセットも素晴らしいし、次々と死んでいく登場人物にも、感情移入できるだけの理由付けがある。言い方を換えると、死亡フラグの立て方がしっかりしている。
 あと収め方が上手いですね。2時間と十数分の中で、敵味方のキャラ立てやアクション、それらを包括したドラマをきっちり描き切っている。何部作とかやられてたらウンザリだったので。
 戦闘を担当する助っ人はみんな強いんですけど、一騎当千すぎないのが絶妙のゲームバランスである(爆)チェ・ホンマンばりの大男が全身メッタ刺しにされたにも関わらず、もう一度現れた時は何でだよと、全員敵を薙ぎ倒して来られたんかいと、ちょっと突っ込みたくなりましたけど(笑)
 全ての義士が、孫文や国の為に戦った訳ではないのも興味深い。ここで主題をそういう方面にフォーカスしてたら、自分の中では凡作に成り下がっていた可能性があったんですが、この作品は主軸がブレない。ここが一番良かったです。だからこそ、最後のシーンが引き立っていた。
 ベタっちゃベタでしたけど、だからこそ良かったです。孫文や辛亥革命について詳しくなくても楽しめる、エンターテイメント映画でした。
 よくある「ここは俺が引き受けた、お前らは先に行け」という展開に燃える人なら絶対お勧め(2012.1.15)



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