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トワイライト〜初恋〜　★★

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　乙女向けですねこりゃ。故に自分はあまり感情移入できなかった。男女どちらに対しても。
『ただしイケメンに限る』をある意味地で行くような作品。ロバート・パティンソン演じるヴァンパイアがもう、日光に弱いなどの従来の設定を覆しながらも乙女の理想を具現化したかのような、究極の草食系イケメンヴァンパイアな訳ですよ。劇中で彼が取った行動をただの人間、もしくは不細工なヴァンパイアがやったら確実にストーカー・怪物・変人のいずれかに分類されますわ（爆）
　初登場時点では変に肌が青白いし、正直どこがイケメンやねんと思ってたんですが（笑）、話が進んでいくにつれてちゃんと王子様に見えてくるから不思議だ。ラストのプロムにおける彼はただただ美しい。彼のオーラの成せる技か、メイクやライティングなどでそう演出したのかは分かりませんが、意図的にやったのだとしたら、これは手放しで素晴らしいと言えます。
　美しいといえば、ロケーションにも目を見張るものがある。山と森に囲まれ、雨と霧に覆われた町が主な舞台なんですが、うっとりするくらい幻想的で綺麗なんですよ。正直自分はヴァンパイアよりこっちに見とれてました（笑）Alcest『Souvenirs d'un autre monde』のアートワークスみたいな色遣いもいい。分かり辛い喩えですいません。
　そういう舞台をちゃんと活かしていた所も個人的には良かった。普通ヴァンパイアというとゴシックなイメージがありますが、この作品ではそういう色がなく、インディアンとかに近いトライバルな感じなんですよね。そういう設定が舞台ととても良くマッチしてるんですよ。それにゴシックな雰囲気がないという点も、個人的には新しさを感じてプラス要素でした。
　え？　肝心の恋愛？　どうも性急すぎたというか、心理描写の踏み込みが甘いというか。エドワードの方はともかく、ベラが何故エドワードに惹かれたのかが分かり辛い。あといくらなんでも戸惑わなさすぎじゃないか？　とも思った。続編ありきで作ってるのだから、ここで土台をきっちりしておくべきだったのでは（ちなみにこれ書いてる時点ではまだ続編を観てません）
　あと今回最大の敵であるジェームズについて。狩りを楽しむような奴がエサ（＝ベラの母親）を用いて獲物（＝ベラ）をおびき出す作戦なんか使うか？　とちょっと突っ込みたくなりましたが、これは野暮かな。本筋であるラブロマンスには関係ないし。でもベラが乗り込む時、銀製の武器やニンニク、十字架を用意するくらいのユーモアは欲しかったかな（笑）防犯スプレーだけじゃあね。
　女の子向けではあるけど、あまりカップル向けではないと思う。色んな意味で。シリーズが完結した後は、是非ともスピンオフを作って欲しいですね。小林サッカーならぬ『吸血鬼ベースボール』で。既に観た方には分かってもらえるかと（2011.10.27）