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Alcest


2nd Album Ecailles De Lune 2010年 ★★★★★
3rd Album Les Voyages De L'ame 2012年 ★★★★★









Ecailles De Lune 2nd Album

01.Ecailles De Lune (Part T)
02.Ecailles De Lune (Part U)
03.Percees De Lumiere
04.Abysses
05.Solar Song
06.Sur L'Ocean Couleur De Fer


 タイトルから解るように歌詞もフランス語です。しかし曲名は英語混じり。
 シューゲイザーとポストロックとブラックメタルを足して割ったような、底に魔物が潜む暗い海に月明かりが差すような、幻想的で時に邪悪な世界観にただただのめり込まされる。鬱を煽るタイプの音楽ではなく、むしろ聴いていて安息するタイプの音楽。
 天井に描かれた巨大な絵画の如く、芸術的な描写力で一つの完成した世界を描いちゃってます。ジャケ絵がまた漏らしてしまいそうなくらい美しいのも◎(2010.5.12)






Les Voyages De L'ame 3rd Album

01.Autre Temps
02.La Ou Naissent Les Couleurs Nouvelles
03.Les Voyages De L'Ame
04.Nous Sommes L'Emeraude
05.Beings Of Light
06.Faiseurs De Mondes
07.Havens
08.Summer's Glory


 相変わらず美しいアートワークス。音楽の美しさも変わりません。
 心に直接訴えてくる、柔らかい叙情性・幻想性に満ちたサウンドは前作と同じですが、質が異なる。前作は夜・海・月というキーワードが浮かんできましたが、今作は様々な景色を舞台にしているというか。
 まず音がいいですね。靄のかかったようなエコーやリバーブを、非常に効果的に用いている。そしてドラマティックな曲構成。尺が長いのもあり、1曲1曲がクライマックス級。#3・6が個人的には特に素晴らしいと感じました。「言葉」ではなく「心」で理解できたッ! 1曲辺りの時間は長めですが、アルバムのトータルタイムは大体50分ちょっとなので、中だるみなしに聴けるのではないかと。ちなみに前作よりブラックメタル度が減退しているので、美しさより激しさを求める人にはちょっと不向きかも知れません。
 日本人ならではの音楽があるように、これは日本人の感性では作り辛い音楽。壮美と幻想に満ちた音世界が好物なら、"絶対"をつけてもいいくらい逃せないアルバムです(2012.2.21)






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