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amazarashi


Mini Album 爆弾の作り方 2010年 ★★★








爆弾の作り方 Mini Album

01.夏を待っていました
02.無題
03.爆弾の作り方
04.夏、消息不明
05.隅田川
06.カルマ


 青森出身のロックバンド・amazarashiのミニアルバム。リクエストがあったので聴いてみました。
 バンド名やアルバム名から、グランジやハードコア系をイメージしてたんですが、全然違いました。「自分はバンプやコブクロを聴いていたっけ」と時々錯覚してしまうような、ポップなフォークがメイン。
 はっきり言ってしまうと、演奏面での面白味は特に感じませんでした。ドラムはメロディの隙間で精一杯遊びを出そうとしてるのが聴こえますが、それ以外は基本的に無難。そのメロディも、#6以外は特に真新しさを感じず、ありふれたライン。なので歌詞に興味がないリスナーはその時点でドロップアウトでしょう。正直な話、自分も一瞬そうなりかけました。バンプやミスチルよりは遥かに演奏の聴きがいはありますけどね。
 このバンドを好きになれるかどうかのカギは、自ずと歌詞になります。
 まず、世界観は内省的。ロキノン系でよく見かけるパターン。amazarashiなのにindoor-kei。あまり行間を読ませないくらいの言葉数で、バーッと言いたいことを言っちゃうタイプ。難解な比喩や巧みな文章構成、観念的な表現で煙に巻くのではなく、比較的ストレートな言い方が多めです。
 とりあえず、言葉をハッキリ歌ってくれている点は、詞と合っていて好印象。歌もちゃんとしてますし。詞だけで読んだ時、文章として成立するくらい言葉の並びがキレイなのも○。
 ……なんですが、正直な所、技術的に良いとは思えても、深く共感はできませんでした。もっと昔に聴いていたら結構共感できたでしょうが、今は「暗いと思うから暗く見えるんだよ」っていうような価値観なので。
 あと#6ですが、カルマをカルマとして捉えきれてない気がするんですよね。もし、割り切れずもがく姿を描写していたのであれば、とても良く出来ていると思いますけど。
 ブルーハーツやバックホーンをキレイにした感じ(#3とか特に)なんですが、多分この両者が好きな層とはあまり被らないんじゃないかなと。やはりバンプみたいに、詞が完全に先行しているようなバンドが好きな人向けじゃないでしょうか。ちなみにコブクロ好きな層とはあまり相性良くなさそう。というか嫌いそう(2013.6.11)






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