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アンジェラ・アキ



1st Album Home 2006年 ★★★★★
2nd Album TODAY 2007年 ★★★★
3rd Album ANSWER 2009年 ★★★★★








Home 1st Album

01.Kiss Me Good-Bye
02.Love Is Over Now
03.心の戦士
04.MUSIC
05.This Love
06.お願い
07.宇宙
08.Rain
09.奇跡
10.大袈裟に「愛してる」
11.ハレルヤ
12.HOME
13.Your Love Song


 アタックの強弱がハッキリしたピアノの弾き語りを基調に、時にバンドサウンド、またはストリングスなどで過剰なまでにドラマチック仕立てにした音。
 歌の力が強くないとくどいだけのアレンジにしかなりませんが、この人は全く問題ないどころか、力で従えてます。そんな声量(マイクが近いことを差し引いても)と情感たっぷりの歌唱力は、本当に素晴らしいレベル。技術的なことだけでなく、自分の好みド真ん中。
 歌詞は9割ぐらい恋愛のことばっかなんですが、この歌ならアリでしょう。あと言葉の使い方がちょっと独特。概ねストレートな表現なんですが、その中に「誰もが恋するが」「あなたはもう幸せなのか?」など、女性っぽさの中に硬さを交えたり、TSUTAYAの如く何でも借りようとする#6のような言葉の結び方とか。英語で詞を下書きして、それを和訳したような感じがする。
 歌だけで十分元が取れる内容。こういう売れ線は歓迎すべきですよね(2012.2.25)






TODAY 2nd Album

01.サクラ色
02.Again
03.TODAY
04.愛のうた
05.たしかに
06.Silent Girl
07.モラルの葬式
08.乙女心
09.One Melody
10.友のしるし
11.孤独のカケラ
12.On&On
13.Surrender


 詞・曲・歌を全てひっくるめた、リアリティ溢れる描写力は流石の素晴らしさ。
 変わった点といえば、ピアノの強弱がやや緩やかになり、詞が大分流暢になり、同じ単語のリフレインが少し目立つようになってます。ポップスからJ-POPに寄ったというか。1,2つ目の変化は、個人的には個性が薄らいだ気がして惜しい所。そこが星1つ分減らした要因です。
 歌詞の傾向もちょっと変わってますね。前作を『帰る場所を思う歌』と定義付けするなら、今回は『今を思う歌』といった所。ちなみに連呼はメロを埋めるための苦し紛れではなく、思いの強さを強調するために使っている印象。ジョジョのラッシュほど連呼はしてませんが(爆)
 アルバムの中で一際異彩を放つ#7は、歌詞も曲も最高。前作の『宇宙』に相当するポジションなんですが、これはCocco+鬼束ちひろ÷2って感じ。攻撃的かつ陰鬱なバックサウンドも良い作り込み。
 あと#13。英語の曲ですが、その辺の棒読みシンガーとは迫力が違いますね。やはりバイリンガルを武器にできると強いな(2012.2.26)






ANSWER 3rd Album

01.手紙 〜拝啓 十五の君へ〜
02.Knockin' On Heaven's Door
03.ANSWER
04.Somebody Stop Me
05.ダリア
06.Final Destination
07.Our Story
08.黄昏
09.We're All Alone
10.リフレクション
11.レクイエム
12.Black Glasses
13.ファイター


 この方、決して若手ではないはずですが、歌詞の表現力を除いてどんどん進化し続けてますね。純粋に感心させられます。以下とりとめなく、印象に残った曲に触れていきます。
 ボブ・ディランの曲である#2は、彼女の実力と個性を発揮した素晴らしいカバー。ベン・フォールズとコラボした#12は、もっとコラボらしさを出してもらいたかったかな。アンジェラ色の方が強い。#9もカバー曲で、意図的にタイトルを誤訳して解釈したそうですが、自分は原曲を知らなかったので、是非についてはノーコメント。カバーとしては大胆なやり方で面白いと思いますけどね。
 #6・10のように、洋楽ポップス寄りのオリジナル曲もあり、前作よりJ-POPっぽさが少し抜けてますね。
 歌詞は除くと書きましたが、#1では青臭い言葉がプラスに働いていたり、別に悪いことではないと思います。しかし表題曲の#3は、どうも元カノって単語がイメージにそぐわない。
 #5の無駄に壮大なドラマティックぶりには、失礼ながら笑ってしまいました。友人がファミレスで失恋を語る時、それが普通の喋りでなくオペラ調になってるような感じ。しかし同じ壮大な曲でも、#11は素晴らしい出来。四つの楽章で構成されるクラシカルな曲なんですが、いい意味で弾き語りのシンガーソングライターなのかと疑わしくなる。#13は逆に、妙に爽やかすぎて肩透かしをくった気分。もっとパワーのある曲だと思ってたのに。
 カバーやコラボ元に強い思い入れがなければお勧め(2012.2.27)






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