トップページ>音楽感想
exist†trace
TRUE Mini Album
01.TRUE
02.本能
03.常闇の夜明け
04.KISS IN THE DARK
05.自由の空、地上の歌
ファンは女性ばっかですが、バンド自体は完全な男社会であるV系シーンにおいて、女性のみのメンバーで構成された異色のV系バンドによるメジャーデビュー作品。
初めて聴きましたが、色物ではないですね。無難というか手堅いというか。90年代後半のV系ブーム〜ネオV系世代を折衷したような、メタル寄りの音。
Vo.はロックに適した声質で、歌唱力も中々。ちなみにアークエネミーのアンジェラみたいにデス声を放ったりはせず、常時普通に歌います。しかし中々といっても、陰陽座の黒猫レベルを期待してはいけません。
演奏はドラム以外はいいんじゃないでしょうか。リードとサイドの役割分担がわりかしはっきりしたツインギターに、堅実に曲を支えているベース。弦楽器隊のプレイはPIERROTにちょっと近いかな。
で、ドラム。ここが穴。スネアとシンバルのコンビネーションが苦手なのか、やけにモタついて聴こえることもしばしば。(バンドそのものが)男前と言われてるらしいから、ホルモンのナヲ姉くらいパワフルに叩くのかと思えば、そうでもなかったり。
歌詞はいかにもなV系と言った感じ。雰囲気を楽しみましょう的な。男性的な中にも、もっと女性ならではの感性を織り交ぜるとかした方が良かったんじゃ。これじゃあバンギャはシドとかの方に感情移入しちまうぜ(笑)
よく『男性にも引けを取らない』『男前』といった枕詞がつけられますが、個人的には?が浮かんでくる。バンギャパクーすることしか考えてないようなバンドよりは上手いですが、言うほどパワフルでもアグレッシヴでもないです。ただ音をヘヴィにしてるってだけで。
しかしV系王道のサウンドが好きなら、楽しめるだけのクオリティはあるかと。†ザ・V系っぽい曲†。しかし自分には、女性がやるってことのアドバンテージを感じられなかったので、満足度は低め(2011.8.20)