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フリッパーズ・ギター


1st Album Three Cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった 1989年 ★★★
2nd Album CAMERA TALK 1990年 ★★★★★
3rd Album DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER −ヘッド博士の世界塔− 1991年 ★★★★★
Best Album colour me pop 1991年 ★★★
Best Album on PLEASURE BENT 1992年 ★★★








Three Cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった 1st Album

01.ハロー〜いとこの来る日曜日
02.ボーイズ,トリコに火を放つ
03.すてきなジョイライド
04.コーヒーミルク・クレイジー
05.僕のレッド・シューズ物語
06.奇妙なロリポップ
07.ピクニックには早すぎる
08.サンバ・パレードの華麗な噂が
09.恋してるとか好きだとか
10.さようならパステルズ・バッヂ
11.やがて鐘が鳴る
12.レッド・フラッグ


 ファーストアルバム。この時は全曲英語詞で、ネオアコ色が濃いですね。後の作品よりも人間味というか、熱があります。
 この頃は歌も演奏も上手くないと言われていますが、自分はこれまでもっと下手なのを色々聴いてきたので「これくらいならいいんじゃないの?」と思ってしまいます。麻痺してるのかもしれません。
 ちなみに英語が上手いかどうかは簡単に識別できます。学生時代の英語の授業で、クラスメイトの発音を思い出せさえすれば。それと同じぐらいではないでしょうか。
 個人的にはこの後の作品たちの方が好きですね。この時点でも溢れ出さんばかりのセンスは感じ取れるんですが、やはり経験値不足から来るアレンジの甘さがちょっと物足りなく聴こえてしまうんですよ(2013.5.9)






CAMERA TALK 2nd Album

01.恋とマシンガン
02.カメラ!カメラ!カメラ!
03.クールなスパイでぶっとばせ
04.ラテンでレッツ・ラヴまたは1990サマー・ビューティー計画
05.バスルームで髪を切る100の方法
06.青春はいちどだけ
07.ビッグ・バッド・ビンゴ
08.ワイルド・サマー/ビートでゴーゴー
09.偶然のナイフ・エッジ・カレス
10.南へ急ごう
11.午前3時のオプ
12.全ての言葉はさよなら


 うーん、1990年の作品だってことが信じられない。90年前後のヒット曲って、今聴くと時代を感じるというか、はっきり言っちゃえばもっとイモっぽいじゃないですか! BUCK-TICKなんてこの時「遊びはここは終わりにしようぜ」なんて、ひどく風に怯えた誰も見たことのない悪の花を咲かせていた時期ですよ!?
 スウィングジャズを消化した#1、ブリブリ動くエレキベースを鳴らす#2、タイトル通りクールでスリリングな音構成のインスト曲#3、ラテン音楽をポップでオシャレに着こなしている#4、靴下やベルトでもオシャレしちゃうように、チラっとさりげに高い演奏力を見せつけるネオアコナンバー#5・6・9、UKサウンドからの影響が垣間見られる#7、イントロのバカでかいカウントにビックリしますが、サーフロックに乗せて歌う様がDMCの根岸と何だか被る#8、軽やかながら一抹のほろ苦さを残すスキャットの#10、ポップで華やかなサウンドに乗せた歌詞が非常に印象に残る#11・12と、隙がありません。
 強烈なオリジナリティというより、アレンジが上手い感じです。でも歌詞の着眼点はやっぱり凄い。カメラでベストショットの瞬間を逃さないように、ここぞというポイントを的確に触れてくるんですよ。一歩踏み外せば電波系にもなりかねないのに。
 ピチカートの時も思い出しましたけど、渋谷系の旗手って本当に凄かったんですね。昔チラっと聴いた時はこんなに自分センサーに反応しなかったんだけどなー(2013.5.8)






DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER −ヘッド博士の世界塔− 3rd Album

01.ドルフィン・ソング
02.グルーヴ・チューブ
03.アクアマリン
04.ゴーイング・ゼロ
05.スリープ・マシーン
06.ウィニー・ザ・プー・マグカップ・コレクション
07.奈落のクイズマスター
08.星の彼方に
09.世界塔よ永遠に


 コーネリアスの小山田圭吾と、オザケンこと小沢健二の2人で構成されるユニット(初期は違いますが)、フリッパーズギターのラストアルバム。
 音楽的には、優れていると断言できます。サンプリングを駆使して多彩なジャンルをカオスにブッ込みながらも、クールさと陶酔的な雰囲気が混合し、輪郭を曖昧にしたポップサウンドで統一しちゃってて、とろけるように甘いメロディセンスでコーティング。更には世の女性を虜にしちゃいそうな草食系ヴォイス。People In The Boxに似てる声ですね。
 歌詞のセンスも優れているのではないでしょうか。色んな人が書けそうで、この人達にしか書けない詞だと思います。並の感性では、世界観を御せず支離滅裂になって終了するのがオチでしょう。
 まず#1が素晴らしい完成度で、アルバムの世界へとガッチリ引きずり込んでくれます。続く#2はサイケなイントロから一転、退廃的なエロスの香り漂う曲。もうこの時点で世界観が完成されています。
 #3はコレ、明らかにマイブラから影響受けてますよね?いい曲だからいいんですけど。これが個人的にはベストトラックかな。
 後に続く曲も、全てが名曲といっていいくらいの完成度。オカマっぽいのを聴くとキックアスしたくなるような人以外、幅広くオススメできる逸品と言えるでしょう。僕もどちらかと言うとキックアスしたくなるタイプですが、完成度が高いからいいのです。出た音楽が全て。人間性とかは関係ありません(2013.5.6)






colour me pop Best Album

01.Hello/ハロー/いとこの来る日曜日
02.Coffee-Milk Crazy/コーヒーミルク・クレイジー
03.Exotic Lollipop (and other red roses)/奇妙なロリポップ
04.Friends Again/フレンズ・アゲイン
05.Camera! camera! camera/カメラ!カメラ!カメラ!(Guitar Pop Version)
06.Summer beauty 1990/ラテンでレッツ・ラヴまたは1990サマー・ビューティー計画
07.Southbound excursion/南へ急ごう
08.Young, alive, in love/恋とマシンガン(Live)
09.Love Train/ラヴ・トレイン
10.Cool spy on a hot car/クールなスパイでぶっとばせ(Live)
11.Slide/スライド
12.GROOVE TUBE PART.2/グルーヴ・チューブ・パート2
13.Love and Dream are Back/ラヴ・アンド・ドリームふたたび
14.cloudy (is my sunny mood)/クラウディー
15.big bad disco/ビッグ・バッド・ディスコ(スモーラー)
16.THE WORLD TOWER/世界塔よ永遠に


 解散後にリリースされたベスト&レアトラック集。ハマった人でない限り、オリジナルアルバムを押さえていれば特に聴く必要もないと思います。一応録り直しやリアレンジはしているんですけど。
 ライブ音源も収録されていますが、ライブテイクを集めたアルバムもありますから、そちらを聴けばいい話ですし。にしても、やはり小山田圭吾は歌があんまり上手くない(笑)
 あまり関係ありませんが、椎名林檎『三文ゴシップ』のアートワークスって、このアルバムからインスピレーションを受けたんでしょうか(2013.5.15)






on PLEASURE BENT Best Album

01.ウィニー・ザ・プー・マグカップ・コレクション
02.恋とマシンガン
03.ボーイズ,トリコに火を放つ
04.やがて鐘が鳴る
05.青春はいちどだけ
06.サンバ・パレードの華麗な噂が
07.クールなスパイでぶっとばせ
08.ビッグ・バッド・ビンゴ
09.午前3時のオプ
10.カメラ!カメラ!カメラ!
11.さようならパステルズ・バッヂ
12.バスルームで髪を切る100の方法〜好き好きシャーツ
13.スライド
14.ラヴ・トレイン


 ライブ・テイクを集めたベストアルバム。
 なんですけど、個人的には首を左右にフリップしたくなりましたね。
 と言うのも、この手の音楽性や、パーフリがあまりライブバンドって印象がないんですよね。全て自分の勝手な定義付けなんですが。事実、技術的に凄い上手いって訳でもないですし、男ばかりのサウナみたいな熱気に包まれている訳でもない。
 だからと言って、駄作と切り捨てはしません。東京スカパラダイスオーケストラとコラボした曲はクールでシビれますし、#12を筆頭に、スリリングさも味わえはしますし。エネルギーは伝わってきます。
 先にオリジナルアルバムを聴いて、ハマったらこれに手を出すのがいいでしょう(2013.5.16)






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