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GALILEO GALILEI



2nd Album PORTAL 2012年 ★★★








PORTAL 2nd Album

01.Imaginary Friends
02.老人と海
03.Kite
04.Swimming
05.さよならフロンティア
06.Freud
07.Good Shoes
08.明日へ
09.星を落とす
10.Blue River Side Alone
11.青い栞
12.スワン
13.花の狼
14.くじらの骨


 アニメ主題歌でしか知りませんでしたが、そこから受けたイメージとはちょっと違う音にまず驚かされました。
 一言で言うなら、スピッツとサカナクションを足して割ったような音。もっとスピッツ直系だと思ってた。またクラフトワークみたいなテクノ風インストや、音響系インストにも手を出しているのが意外でした。他にも#9を聴くに、意外とシューゲイザーにも適性があるかも知れない。
 こんな意外性を演出している主役はキーボード。ありがちな、曲をポップにするための存在でなく、風景を明確に描くためにいる。
 逆に言うと、キーボード以外の演奏パートは本当にお飾りでしかない。ギターはまだ若干活躍の場があるものの、全体的には雑な打ち込みレベル。演奏が正確な分、打ち込みの方がマシかもしれない。どのパートも下手です、はっきり言って。指向している音楽性の割に音粒が悪すぎるし、音の切り方も雑。
 フレーズ的には、リズム隊がかなりおざなり。演奏力も相まってビートを感じないのが辛い。もっと言うと、シンプルなフレーズじゃないと実力を発揮できないように聴こえる。スネアの連打とか、#8のサビでのハットとか、違和感が拭えない。
 ヴォーカルもピッチが危うかったりと、技術的には下手。表現力も……まあ、ないですね。曲調にはマッチしてますが。
 歌詞はPeople In The Boxに近い書き方。失礼ですがこれも自分には意外なことで、もっと毒にも薬にもならないラブソングばっかりなイメージがありました(爆)主観からの言葉でシーンを切り取った、いい意味でメッセージ性が抽象的な描写。どの曲にも青春のセンチメントを含んでいて、音とマッチしているのが良いですね。
 代表曲の1つである#11が個人的には一番良かったかな。パートの区切りで転調しながらも連続性を感じさせるのが上手い。#13も淡々と盛り上げていくのがいい。通して聴いたところ、展開や構成の部分でも、作曲能力自体は悪くないんだよな。
 素質は感じるけど、技術がまだ追いついていない感じ。頑張って欲しいですね(2012.2.17)







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