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HYDE



1st Album ROENTGEN 2002年 ★★★★★
2nd Album 666 2003年 ★★★
3rd Album FAITH 2006年 ★★★★








ROENTGEN 1st Album

01.UNEXPECTED
02.WHITE SONG
03.EVERGREEN
04.OASIS
05.A DROP OF COLOR
06.SHALLOW SLEEP
07.NEW DAYS DAWN
08.ANGEL'S TALE
09.THE CAPE OF STORMS
10.SECRET LETTERS


 ここまで日本人離れした世界観を出せるのは流石HYDEと言った所でしょうか。ラルクの時のようにあまり高音を張り上げることなく、艶のある低音を中心とした歌に、オーケストラやアコースティックな音色を駆使した、時に厳かに、時に優しく包まれるような音空間。後のソロ作品でロック全開になるので、余計に目立ちます。
 HYDEの声及び耽美でナルシスティックな世界観を好きになれるかがポイント。またサビで分かりやすく盛り上がったりする展開があまりなく、淡々と進行していくものが多いです。一つの主軸を元に組み立てられていくタイプでなく、場面場面で主旋律が切り替わるので、飽きずに聴けるとは思いますが。
 ソロでやる意義も明確に伝わってくるし、自分は凄く気に入ってます。BGMにも最適、というか英詞がはっきり言って微妙なので、そういう聴き方の方が粗が目立たなくていい(2010.12.19)







666 2nd Album

01.SWEET VANILLA
02.HELLO(Album Mix)
03.WORDS OF LOVE
04.HORIZON
05.PRAYER
06.MASQUERADE
07.MIDNIGHT CELEBRATION
08.SHINING OVER YOU
09.FRUITS OF CHAOS
10.HIDEAWAY


 USヘヴィロックへと大きく傾いたソロ2枚目。前作のような空気はほとんどどこかへと吹き飛びました。#8だけは多少同じ空気を感じますが。
 リフに真新しさを感じるとか、ラルクのように他ジャンルを上手く自分たちなりに消化して昇華してることはなく、言っちゃえば借り物感覚の音。しかし基本的にカッコよく着こなせているから問題なし。彼はあまり声が太い方ではないですが、声を絞り上げた時のかすれ声はロックに合ってる。
 大人の事情によるチャート意識かは分かりませんが、メロはけっこうポップ。#4のサビみたいなのはなんか違うと思うんですが、概ねハマっている印象。
 個人的にはFAITHの方がいい出来だと思う(2010.12.20)







FAITH 3rd Album

01.JESUS CHRIST
02.COUNTDOWN
03.MADE IN HEAVEN
04.I CAN FEEL
05.SEASON'S CALL
06.FAITH
07.DOLLY
08.PERFECT MOMENT
09.MISSON
10.IT'S SAD


 歌詞の面で、HYDEの宗教観や戦争などに関する価値観を打ち出した作品。問題提起、というほど強烈なメッセージは篭ってませんが、英詞にも対訳を用意していたり、発信者としては親切な部類か。
 それらを抜きにして、音だけで聴いてもよりカッコ良くなってますね。前作をより洗練し、攻める所は攻め、引く所は引いている。
 1曲目から強烈です。『我が身がどうなろうと構わないから、死に瀕した我が子を救って欲しい』と、信仰の意味をテーマにしたと思われる、考えさせられる歌詞が登場。ストーリーが浮かんでくるような、曲による描写も見事。クローン羊・ドリーをテーマにした#7は、サビの鬼気迫る感じに思わず圧倒。ロングトーンとクリーンめなギターを用いたスケール感のあるシングル曲#5は、アルバムのカラーからかなり浮いてますが、中間に配置されることでアルバムの清涼剤的な役割を果たしてます。そして締めは、キャッチーなメロとゴリゴリした音との対比が一際鮮やかな、人類の罪と悪を訴える#10。
 日本人には馴染みの薄いテーマですが、やる意義は十分にあったと思います。国民的なビッグバンドのフロントマンという立場だから尚更。
 これを聴いて彼の思想を肯定するか否定するかはともかく、ちょっとくらい考えてみてもいいのでは。ちなみに単純に曲だけ聴いてもカッコいいです、前作同様に(2010.12.21)







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