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Janne Da Arc




Mini Album Dearly 1998年 ★★★★
Mini Album Resist 1998年 ★★★
Mini Album CHAOS MODE 1999年 ★★★
1st Album D・N・A 2000年 ★★★★★
2nd Album Z-HARD 2001年 ★★★★★
3rd Album GAIA 2002年 ★★★
4th Album ANOTHER STORY 2003年 ★★★
c/w Best Album ANOTHER SINGLES 2003年 ★★★
5th Album ARCADIA 2004年 ★★★
6th Album JOKER 2005年 ★★★








Dearly Mini Album

01.Fantasia
02.Judgement 死神のKiss
03.More Deep
04.So Blew
05.Confusion
06.Speed
07.闇の月をあなたに…


 ハードでテクニカルな演奏、そこに乗っかる絶妙なポップさ、大仰に見えて下世話な歌詞と、公式の初音源ながら彼らの基本要素をしっかり網羅したミニアルバム。
 どのパートも結構派手めのフレーズ進行ですが、均等に目立つようになっていてゴチャゴチャしていないのが良い。ヴォーカルは粗めな歌い方で滑舌がよろしくないものの、シャウト系などは一切使わずそこそこ上手く歌い上げている。この頃にしか出せなかったであろう声は悪くないです。
 ドラゴンだのフェアリーだのと正にファンタジーな#1、修羅場ハードロック#2、スリリングで妖しげな#3・5、清涼剤的なミディアムバラード#4、メロスピ一歩手前な#6、竹取物語をモチーフにしたしっとりバラード#7、いずれも水準以上の出来。駆け出しのバンドとは思えない完成度です(2010.3.9)







Resist Mini Album

01.ICE
02.Resistance
03.Misty Land
04.Hunting
05.Lady
06.Stare


 音はビートロック寄りな方向性でまとまりながら、歌詞はタイトル通り『抵抗』、または『迷い』といったテーマに拠った傾向が見受けられますね。この相反ぶりが面白いといえば面白いですが、やっぱり歌詞が微妙なのがネックとなる(苦笑)
 ダサカッコいい#4が個人的ベストトラック。逆にジャジーな#5は全体的に足りない部分が目立っていていまいち。リズム隊、特にベースの音量がデカすぎて濁って聴こえるのもマイナス。
 #1のイントロがラルクのBe destinedにそっくりですが、これはまあyasuの盲愛ゆえのご愛嬌ってことで(笑)
でかいライブの締めの定番である#6はルナシーで言うところのWISHみたいな曲。
 メロハーやメタルでなく、一、二時代前のビートロックがお好きな諸兄にお勧め(2010.3.9)







CHAOS MODE Mini Album

01.Desperate
02.-R-TYPE 「瞳の色」
03.Psycho Dance
04.....Song
05.Labyrinth
06.Strange Voice


 98→99年の間に何があったのか、スキルが格段に向上しているインディーズ最後の音源。
 が、イントロが某超有名RPGの戦闘曲な#1、すごく・・ヒムロってますな#3、Heaven's Placeをシンプルにしたような#4は正直微妙だった(苦笑)ヴォーカルの発音の悪さが更に輪をかけてダメにしてる。
 残る三曲、頭からスリリングなドラムソロが迸る#2、ネオクラ系のエロすぎ疾走チューン#5、今日日半ば化石となっているようなV系様式美曲#6は文句なしに痺れるキラーチューン。前述の発音の悪さを勢いや雰囲気で誤魔化せるのもプラスになってます(笑)
 これだけ完成されていれば『V系の最終兵器』という触れ込みでメジャーデビューしたのも頷ける(2010.3.9)







D・N・A 1st Album

01.Deja-vu
02.Vanity
03.ファントム
04.EDEN 〜君がいない〜
05.child vision 〜絵本の中の綺麗な魔女〜
06.Stranger
07.桜
08.Lunatic Gate
09.Junky Walker
10.RED ZONE (Album Mix)
11.ring
12.Heaven's Place


 どこかの作家みたいにひどく描写が説明的な#3、乳児がそんな言葉遣いするかよってな#5、ナルって甘々な#12みたいに歌詞で萎えることが多々あるものの(エロ歌詞はまあ許せる)、アンサンブルはもう絶品。
 インストの#1からして気合入りまくりなのが伝わってくるし、彼らのポップセンスを最大限に活かしたファンに大人気の#7みたいな曲もいい息抜きになっています。
 歌唱力は大満足とまではいかなくとも、難易度高めのメロを必死こきながらもしっかり歌い上げているので問題なし。独特のポップで高めな声質がどの曲にも合っているのも良いです。
 1stにしてとてつもない懐の広さと濃厚さ。デビュー作らしい荒削りさがなく、熟練した風格さえ感じさせる名盤(2010.3.11)







Z-HARD 2nd Album

01.Nightmare
02.−救世主 メシア−
03.prism
04.Dry?<Album Mix>
05.7-seven-
06.NEO VENUS
07.will 〜地図にない場所〜 <Album Mix>
08.WARNING
09.Liar
10.Dear my....
11.Mysterious<Album Mix>


 張り切りまくりの演奏が単なるオナニーと化していないのはやっぱりお美事と言うべき他にない。ハード系で固めつつ、飽きさせないよう様々なアレンジや曲調に変化をつけているのもお美事。
 史実のジャンヌ・ダルクをテーマにした#2、DVがテーマの#5(これは歌詞も良い)、ベーススラップが曲を牽引する#8等々、歌詞に目をつぶれば恍惚に浸れるハードなアルバム。もちろん前作同様、#7・10のような息抜きソングも完備。ホントこれで歌詞があと少しでも捻ってあれば(笑)(2010.3.11)







GAIA 3rd Album

01.GAIA
02.セル
03.sister
04.feel the wind
05.curse
06.GUILTY PAIN
07.ZERO
08.still
09.AGE
10.seed
11.plastic
12.シルビア


 GAIAっぽいのは最初の3曲と中盤くらいなもので、1st・2ndに比べ大分まろやかになってしまいました。それに伴って『演奏陣が頑張っても結局ヴォーカルが美味しい所持っていく現象』がより浮き彫りに。何回か触れてるように歌声自体は良いものだし、歌唱力が低い訳ではないから別段問題ではないんですけど。
 それよりもやっぱり作詞能力の不足が世界観の構築を阻害……というかギチギチに作ろうとしてないだろ。
 それは置いといて、『7 -seven-』と同系統に位置するようなヤンデレソング#3がベストトラックでしょうか。節足動物が這うような指遣いをしている様が想像できるアコギインストの#7も必聴。
 ところで#4のAメロの歌詞がCoccoの『雲路の果て』とほぼ同じなのは何の意図なんだろう(2010.3.11)







ANOTHER STORY 4th Album

01.『1/5の音箱』
02.in the story
03.マリアの爪痕
04.OASIS
05.赤い月
06.『奪われた知恵』
07.suicide note
08.What's up!
09.PARADISE
10.explosion
11.霞ゆく空背にして
12.ヴァンパイア
13.『少女と氷の女王』
14.rasen
15.Rainy 〜愛の調べ〜
16.shining ray


 中途半端にすらなっていないコンセプトアルバム(ノベルスを読んだ上での感想)ですが、楽曲単体では良いものがチラホラ。ポップ色が更に強くなっても演奏面でしかとロックバンドの矜持を見せ付けるのも彼らの定番スタイル。
 ドリームシアターを凝縮したみたいな#2、鋭いリフと切ないメロが秀逸な歌謡ハードロック#12が特に良い。ハイライトである泣きバラード#15は微妙。何かメロの詰め方が変だし、ギターしゃしゃり過ぎだし。
 コンセプトアルバムとしては駄作ですが、様々な曲を寄せ集めてごった混ぜにしたと解釈した、通常のアルバムとして聴くならそこそこ(2010.3.23)







ANOTHER SINGLES c/w Best Album

01.seal
02.FAKE
03.Vanish
04.Vanity (SINGLE MIX FROM"D・N・A")
05.IMAGE or...
06.differ
07.Blue Tear−人魚の涙−
08.ナイフ
09.GUNS
10.Dear my....
11.MOTHER BRAIN
12.Queen
13.answer
14.MEDICAL BODY("ANOTHER SINGLES"MIX)
15.Who am I?


 楽曲の傾向・手のかけ方共にシングル集やアルバムと大差ないです。が、こっちの方が概ね90年代V系色が強い。
 ですがしっかりした技術・アレンジと、国産ビートロック以外のエッセンスも取り込んでいるという部分で凡百のビートロックバンドとの差別化を図っている印象。
 オリジナルアルバムに収録されているのは#4・10のみなので「既に収録されてるのばっかじゃねぇか!」というガッカリ感はない。#10はアレンジも違うし。
 タイトな演奏、特にギターがクールなパチンコソング#2、曲は好きじゃないけどオチ付きの歌詞がいい#12、プログレッシヴな匂いがするテクニカルな#13がお気に入り。
 #1は確かにカッコいいしテクニカルですが、ちょっと詰め込みすぎでゴチャゴチャしてる。#11は間奏のギターソロがSIAM SHADEのGET A LIFEみたいですな(2010.3.24)







ARCADIA 5th Album

01.ACID BREATH
02.ROMANCヨ?
03.Heavy Damage
04.DOLLS
05.trap
06.心の行方
07.ATHENS
08.FREEDOM
09.WIZARD
10.process
11.BLACK JACK
12.カーネーション
13.Kiss Me


 どことなく1st・2ndに近いのが個人的にはありがたい所。
 またyasuの歌唱力が確実に上がってきているのが良く分かります。歌物の危なっかしさが薄れている。
 キラキラシンセとメタリックギターが乱舞する疾走曲#1、SIAM SHADEのTriptychみたいですが彼らのスキルを存分に発揮した素晴らしいインストの#7、初夏をイメージさせる爽やかさながらえげつない動きをするベースラインが耳に残る#13がお気に入り。演奏張り切りすぎだろってな#8・9も良い。
 #2は歌詞がミスチルのLOVEと被りまくってるのがなあ。#3みたいな完全なヘヴィ曲はyasuの声に合ってないと思う。演奏もストレートすぎて面白くない。バラードの#4は切ないメロは最高ですが歌詞が最悪(笑)他もいくつか歌詞で損してる曲がいくつか。今更だけど(2010.3.24)







JOKER 6th Album

01.in silence
02.ツメタイカゲロウ
03.月光花
04.D DROP
05.HELL or HEAVEN 〜愛しのPsycho Breaker〜
06.仮面
07.I'm so Happy
08.WILD FANG
09.easy funky crazy
10.Mr.Trouble Maker
11.Love is Here
12.風にのって
13.ダイヤモンドヴァージン


 ジャンヌを聴いたことのない人に自分が勧めるとしたら1stか2ndだけど、一番入りやすいのはこれか。同時に定石を外さないことで、従来のファンも納得させるようなアルバムに仕上がってます。元々ポップとハードの比率を変えることはあれど、音楽性を大きく変えてきたバンドじゃないから当たり前といえば当たり前なんですが。
 ドライブ感溢れる#8がベストトラック。これは歌詞も悪くないです。ダサカッコいい路線の歌謡ハードロック#13も中々。こういうことを臆面もなく出来る所、嫌いじゃないです(笑)#9も好きなんですけど、ベースが出てきたり引っ込んだりするのがどうにも引っかかる(音量的に)
 這う低音歌メロとリフで押す#1は歌が台無しにしてる感が。#2はジャンヌの超王道で可もなく不可もなく。#5は音詰め過ぎで息苦しい。#7は凡庸ポップスの極致みたいな曲。歌も凄く不安定に聴こえる。
 トータルで見ると悪くないし、セルフプロデュースとしては水準以上なんですけど、外部プロデューサーを招いて所々補強してもらった方がより完成度を上げられたような。そこが惜しい(2010.3.24)







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