トップページ音楽感想
黒夢



Mini Album 中絶 1992年 ★★★
Mini Album 生きていた中絶児 1992年 ★★
Album 亡骸を… 1993年 ★★★
1st Album 迷える百合達 〜Romance of Scarlet〜 1994年 ★★★
3rd Album feminism 1995年 ★★★
4th Album FAKE STAR 〜I'M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER〜 1996年 ★★★★★
5th Album Drug TReatment 1997年 ★★★★
6th Album CORKSCREW 1998年 ★★★★★
7th Album Headache and Dub Reel Inch 2011年 ★★★









中絶 Mini Album

01.中絶
02.浮遊悲
03.IN SKY


 ツタツタビートにメタルっぽくもペナペナした音のギター、ダークながらもどこか哀愁漂うメロディアスなライン、過激な歌詞に崩しまくったクセのある歌唱と、全3曲の中にいわゆる『名古屋系』のコアなエッセンスが凝縮されております。
 ちょっと入手が難しいらしいので、興味があればインディーズ時代の音源3枚をまとめたベストアルバムの方を手に取ってみるといいでしょう(2010.6.1)







生きていた中絶児 Mini Album

01.黒夢
02.狂い奴隷
03.磔
04.楽死運命
05.親愛なるDEATHMASK
06.鏡になりたい


 ベースアウトなヴォーカルと歌詞が覆い被さってるからまだいいですが、冷静に聴くと正直、単調。
 良いと思うのはDir en greyの某曲の元ネタである#5、掠れた声にリバーブをかけまくったバラード#6ぐらい。
 終始狂気を貫いていること自体は評価できます(2010.6.1)







亡骸を… Album

01.UNDER…
02.終幕の時
03.DANCE 2 GARNET
04.賛美歌
05.十字架との戯れ
06.MISERY
07.If
08.JESUS
09.親愛なるDEATHMASK
10.亡骸を


 前作に引き続いて収録されている#9のベースアウト度が増している反面、全体的にキャッチーな面を結構見せるようになったのが特徴。
 曲展開のダラダラがあまり改善されていないので時としてかったるくなったりもしますが、#4・10のように歌謡的なクサいメロディラインがプラスに作用している曲もあるので、これは良い変化だと思います。
 #3・5・6辺りの疾走系も中々。#5のサビの締め「アイアイアイ(ry」がギャグにしか聴こえないけど(笑)(2010.6.1)







迷える百合達 〜Romance of Scarlet〜 1st Album

01.開化の響
02.棘
03.for dear [album version]
04.masohist organ
05.aimed blade at you
06.百合の花束
07.寡黙をくれた君と苦悩に満ちた僕
08.neo nude
09.autism-自閉症-
10.romancia
11.utopia
12.開化の響 (reprise)


 あれ? 今まで中絶だの亡骸だのつけてたのに、タイトルがソフトになってね?
 と思われたアナタの感性は正しい(爆)楽曲も線が細めでナヨナヨした、メロウでソフトな方向に変化しております。
 悪くないですけどね。ゴシックとか退廃的というより、歌謡曲から影響受けてるようなメロディが目立ちますが、きちんと曲とマッチしてますし。特にドロドロしつつも温かみのあるメロを持つバラード#5が一番お気に入り。
 根っからのファンでもなく、反逆性を剥き出しにしてからの清春が好きな人にはちょいと肌が合わないかも(2010.6.1)







feminism 3rd Album

01.心臓
02.解凍実験
03.feminism
04.眠れない日に見る時計
05.Unlearned Man
06.Love Song
07.白と黒
08.優しい悲劇 [album mix]
09.情熱の影-Silhouette-
10.くちづけ
11.Miss MOONLIGHT [album mix]
12.カマキリ
13.Happy Birthday
14.至上のゆりかご


 佐久間正英のおかげで洗練された売れ線に仕上がった印象。特に#8・10・14は蕩けそうなメロが極上。
 反面、#5・12みたいな楽曲の攻撃性が鈍ったりもしてるけど。特に#12の方、歌詞の内容が自身が所属するレコード会社を皮肉ったものという強烈な物だけに、ここはちょっと勿体無い。
 黒夢のアルバム中最も売れ線に近接してる作品ですが、やはり清春の歌唱が踏み絵になってしまうかなと。そこを受け入れられるなら、ポップロックとしては中々の佳作(2010.6.1)







FAKE STAR 〜I'M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER〜 4th Album

01.Noise Low3
02.FAKE STAR
03.BEAMS[FAKE STAR VERSION]
04.BARTER
05.SE T"SUNNY'S VOICE"
06.SEE YOU[FAKE STAR VERSION]
07.REASON OF MYSELF
08.SE U
09.SEX SYMBOL
10.Cool Girl
11.S.O.S
12.SE V
13.HYSTERIA'S
14.ピストル[FAKE STAR VERSION]
15.夢
16.「H・L・M」is ORIGINAL
17.SE W"EITHER SIDE"


 黒夢がヒットチャートの反逆児というアイデンティティを獲得する転機となったアルバム。
 メインストリームや某ロック雑誌への剥き出しの敵意と自虐、開き直りを内包した#2や、最近再び楽曲提供などを再開した某プロデューサーを痛烈に皮肉った#4を筆頭に、打ち込みを取り入れたパンクスタイルでボコスカ殴りつけてきます。売る為の曲と割り切ったシングル曲#3・6・14、狂騒的な#9・11、気怠いマイナー調の#10・12と、売れてる人間が、売れ線と非売れ線の境界線を跨いでるような曲調で主張するから尚更面白い。
 痛快の一言に尽きる一枚(2010.6.1)







Drug TReatment 5th Album

01.MIND BREAKER
02.DRUG PEOPLE
03.DRIVE
04.C.Y.HEAD
05.CAN'T SEE YARD
06.DISTRACTION
07.Spray -NEW TAKE-
08.LET'S DANCE
09.BLOODY VALENTINE
10.DEAR BLUE
11.NITE&DAY -NEW TAKE-
12.NEEDLESS
13.Like A Angel -NEW TAKE-
14.BAD SPEED PLAY


 プロダクションがより硬質になり、性的な意味でも攻撃的な意味でも歌詞の過激さが増したことで正にイリーガルなドラッグのような危ない香りをプンプンさせたアルバム。
 中盤から後半にかけてミディアム〜スローな曲が続いてそこがちょっとかったるかったりしますが、トータルで見ればやっぱり刺激的でよろしい。特にクールなロックサウンドと良メロに閉塞感と苛立ち、反抗心と決意を押し込んだ人気曲#12・13は問答無用の名曲。
 中毒性はばっちり。ドラッグだけに(2010.6.1)







CORKSCREW 6th Album

01.MASTURBATING SMILE
02.FASTER BEAT
03.SPOON&CAFFEINE
04.後遺症 -aftereffect-
05.CANDY
06.少年 <screw mix>
07.TELL
08.ROCK'N'ROLL
09.HELLO,CP ISOLATION
10.YA-YA-YA!
11.COWBOY
12.MARIA <screw mix>
13.KNEES TO BREAK
14.LAST PLEASURE


 初めて聴いた時はスピーカーから迸りまくるエネルギーに驚かされっぱなしでした。下手なライブ盤より遥かに臨場感がある。
 ガードなんて単語はねぇと言わんばかりに、更にベースをブンブン効かせた、ホセ・メンドーサ級の必殺パンキッシュサウンドを休みなく見舞ってくる。最後も、余韻も後腐れもなくあっさり終了。
 どの曲も破壊力抜群ですが、特にライブでも歌われていた数少ないシングル曲である#6は今聴いても色褪せない名曲。
 当時絶頂でフル稼働状態だった彼らを象徴するかのようなアルバム。最高の瞬間を切り取ってくれたことに感謝(2010.6.1)







Headache and Dub Reel Inch 7th Album

01.Starlet
02.Heavenly (Album ver.)
03.Glass Valley's Oar
04.Enter Loop
05.13 new ache
06.White Lush Movie
07.Someone
08.ミザリー (New Take)
09.アロン (Album ver.)
10.Love Me Do
11.Born To Be Wild (Album ver.)
12.D.P.I.D.C.


 まさかまさかの、13年ぶりにリリースされたアルバム。黒い夢は途切れたままではなくなったようです。もう思わず初回盤を入手しちゃいましたよ!
 まず言いたいのは、後期のようなパンキッシュで反骨心剥き出しの音楽性ではないので、そういうものを期待している人は聴かない方がいい。歌詞も完全にソロ開始後の清春節。ちなみにやたら『白』という単語が目立つ。それが何を意図してるかまでは僕は知らない!(爆)
 話は少し戻りますが、黒夢は元々、流行りの服をどんどん着替えるように音楽性を次々変えていくバンドでしたからね。そういう部分を理解しているリスナーならこの"変化は"受け入れられるはず。音の好き嫌いは別問題として。
 肝心のサウンドですが、ビート系ロックを機軸に、デジタル音を盛り込んだサウンドに仕上がってます。feminism〜FAKE STAR辺りに近い。
 はっきり言ってデジタル音やエレクトロニカ系が好きなリスナーからすれば、中途半端な取り入れ方にしか聴こえないと思います。特に斬新なエディットをしてる訳でもないし。サポートミュージシャンの演奏も、活動休止前のような臨場感溢れるものではなく、基本的には無機質で味気ない感じ。
 これらを良く言えば、清春の歌を最大限引き立たせるための音。ちなみにベースは、曲によっては音量大きくされてることもありますが、あまり魅力的なフレーズを弾いてるとは言い難い。清春に釘刺されてたんでしょうか。せっかくベースが活躍できそうなジャンルなんだから、もっと目立たせてあげればいいのに。シャッフル調の#10ではいいプレイしてくれてるんですが。
 とりあえず、懐かしさを感じさせるダークさにデジタル音を巧く組み込んだ#5、これは昔ながらのファンも気に入りそうですね。自分も一発で気に入りました。あとは#8・9のメロウさにも心を奪われた。
 パンチが効いてたかどうかと聞かれれば、自分にはあまり効きませんでした。コークスクリューってか手打ちのジャブ(爆)楽曲のパワーにちょっと物足りなさを感じた点と、人時にもうちょっと活躍の場を与えて欲しかった点を考えると。SADSの方が好みでした(2012.1.3)







inserted by FC2 system