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L'Arc〜en〜Ciel



1st Album DUNE 1993年 ★★★★
2nd Album Tierra 1994年 ★★★★★
3rd Album heavenly 1995年 ★★★★
4th Album True 1996年 ★★★
5th Album HEART 1998年 ★★★
6th Album ark 1999年 ★★★
7th Album ray 1999年 ★★★★★
remix Album ectomorphed works 2000年 ★★★
8th Album REAL 2000年 ★★★★
Single Best Album Clicked Singles Best 13 2001年
c/w Best Album The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w 2003年 ★★★
9th Album SMILE 2004年 ★★★
10th Album AWAKE 2005年 ★★★
11th Album KISS 2007年 ★★









DUNE 1st Album

01.Shutting from the sky
02.Voice
03.Taste of love
04.Entichers
05.Floods of tears
06.Dune
07.Be destined
08.追憶の情景
09.As if in a dream
10.失われた眺め


 一切の弁明がきかぬくらいヴィジュアル系である(笑)
 しかしクオリティは後のアルバムに引けを取らないくらい高く、幻想的なものからダークな世界までを淡い色彩で耽美に描写。ドラムだけは妙にガッチリしてるけど。特に#1・9は破格の完成度。
 コテコテなヴィジュアル系に抵抗がなければお勧め(2010.6.15)







Tierra 2nd Album

01.In the Air
02.All Dead
03.Blame
04.Wind of Gold
05.Blurry Eyes
06.Inner Core
07.眠りによせて
08.風の行方
09.瞳に映るもの
10.White Feathers


 時折ダークな面を覗かせるものの、総合的には聴いていて脳内に青空と雄大な大地が浮かんでくるようなアルバムに仕上がってます。晴れた日の午後に、外国の牧歌的な村にありそうな家の一室で聴きたい。なんて言いつつ、歌詞は憂鬱系ばかりがテーマになってますが。透明な世界観と対比させるため?
 アルバムの象徴とも言えるポジションで完璧に仕事を果たした#1・10、スカを上品に仕上げたみたいな夕暮れ時を思わせる#4、華やかさの中に憂鬱さを滲ませた#5、ボサノヴァ風味な#7など、各曲の完成度も高い。
 メジャー一発目のセルフプロデュースでこれだけ作り込めれば大したもの。傑作です(2010.6.15)







heavenly 3rd Album

01.Still I'm With You
02.Vivid Colors
03.and She Said
04.ガラス玉
05.Secret Signs
06.C'est La Vie
07.夏の憂鬱
08.Cureless
09.静かの海で
10.The Rain Leaves a Scar


『Tierra』は青を基調に描かれたアルバムでしたが、今作はパステルカラーを使って描いたようなイメージ。けばけばしくはなく華やか。リーダーのベースも実に滑らかに動き回って曲を引っ張っております。
 曲単位での印象が少し薄くなっている感もありますが、妥協や手抜きでそうした訳ではなさそうなので無問題。特にバラードがとても良いですね。水中から夜空を見上げている風景が浮かぶ#4しかり、今も月に残された着陸船の気持ちを歌った#9しかり。彼らの美意識全開。
 中々の良作です。聴いていてもヘヴン状態!にはなれないけど(2010.6.15)







True 4th Album

01.Fare Well
02.Caress of Venus
03.Round and Round
04.flower
05."good-morning Hide"
06.the Fourth Avenue Cafe
07.Lies and Truth ("True" mix)
08.風にきえないで ("True" mix)
09.I Wish
10.Dearest Love


 これまでの3枚は一枚通しての世界観を大事にしたアルバムでしたが、複数のプロデューサーを迎え入れた今作は実にカラフル。そして格段にポップ。どの曲もシングルカットできそうなくらい。
 J-POPのメインストリームに乗っかったのか、『True=真実=悲恋』みたいな持論があるのかは知りませんが(爆)、相手を想う内容を綴った歌詞がやたら多い。つまらん言い回しに終止するでもなく、hydeの鮮やかな表現力で見事な作品に仕上げられているからいいけど。#4なんかその極地。
 サウンド面で気に入っているのは四つ打ちにスパニッシュなギターが乗っかる#2、夢と現実の狭間にいるような音が切なく心地良い前述の#4、やりすぎなくらい壮大でクサい#10辺り。逆にポップになった代償というか、#3・5みたいな曲の殺傷力が低下しているのが残念。そこのケアも出来ていれば、より完成度が高くなっていたんですが(2010.6.15)







HEART 5th Album

01.LORELEY
02.winter fall
03.Singin' in the Rain
04.Shout at the Devil
05.虹 (Album Version)
06.birth!
07.Promised land
08.fate
09.milky way
10.あなた


 ジャケットワークスが象徴しているように、アルバムのカラーは灰色。しかし退廃的な要素は思いのほか薄く、ここからまた歩き出していくんだという力強ささえ感じられる。シンプルにまとめた演奏もまた味があってよろしい。その分安っぽい外部音が邪魔になってるんだよなあ。全部バンドサウンドにした方が良かったのでは。それができる表現力はあるんだし。
 冬の終わりという表現がぴったりな#2、モトリークルーに負けないくらいアグレッシブな#4、バンドの鎮魂であり始まりでもある#5辺りがお気に入り。
 薄いながらも奥深い味付けが楽しめる上質のロックアルバム(2010.6.15)







ark 6th Album

01.forbidden lover
02.HEAVEN'S DRIVE
03.Driver's High
04.Cradle
05.DIVE TO BLUE
06.Larva
07.Butterfly's Sleep
08.Perfect Blue
09.真実と幻想と
10.What is love
11.Pieces [ark mix]


『ray』と同時発売されたアルバムですが、品番の関係でこちらが便宜上先になるらしいです。
 あちらをロックサイドとすれば、こちらはポップサイドといった所でしょうか。そこまで大きな差異はありませんが、柔らかい音を出しているのはこちらの方。
 スネアの表現力に圧倒されるロミオとジュリエット的ソング#1、骨太なグルーヴに痺れる#2、スペーシーな浮遊感の#4、ハワイアンな曲調に一部ファンへの皮肉を乗せた#8、夕暮れの海岸で聴きたい#10など、楽曲は結構粒揃いで悪いアルバムではないですが、ちょっとアレンジが中途半端に聴こえるのも否めないかな。また打ち込みテクノ#6は心意気は買いますが、正直完成度は高くない。
 片割れだけに力を注いでこっちは手を抜いているとか、そういう様子が見受けられないのは好感が持てます(2010.6.15)







ray 7th Album

01.死の灰
02.It's the end
03.HONEY
04.Sell my Soul
05.snow drop [ray mix]
06.L'heure
07.花葬
08.浸食 〜lose control〜
09.trick
10.いばらの涙
11.the silver shining


 こちらではロックバンドとしてのラルクを存分に披露。シンプルだけど攻撃的な#1、クールさが売りの#2、疾走感溢れるギターロック#3と、序盤からカッコいいロックナンバーを次々とかっ飛ばしてくれる。余計な装飾を入れたり、考えなしに音を重くしなくてもこれだけ聴かせられるのは紛れなき実力の証。
 また曲配置もいいですね。ジャジーなピアノを織り交ぜた幻想的+退廃的な#4、活力に満ちたポップな#5、ループの上で男女のフランス語会話が乗っかった半インストの#6といったように中盤で一度テンションを緩め、V系様式美丸出しの#7、変拍子+転調しまくりの変態ダークナンバー#8、インダストリアルな感触の#9は再びロックゾーン。
 そしてラスト二曲、静かな始まりから天井知らずに壮大な盛り上がりを見せる#10、hydeのファルセットが美しい荘厳なバラード#11はリスナーを圧倒させつつ余韻に浸らせる。
 シンプルにまとめようとした分、より精密な構築が要求されることでより注力したのか、どの曲もよく出来ている。これは傑作と言っていいんじゃないでしょうか。世界観のまとまり具合などもarkよりこちらの方が上だと思うんですよね(2010.6.15)







ectomorphed works Remix Album

01.larva (ectomorphed long mix)
02.trick (new2 wave of japanese heavy metal mix)
03.花葬 (0628 mix)
04.fate (everybody knows but god mix)
05.浸食 〜lose control〜 (ectoborn mix)
06.a swell in the sun (system in chaos mix)
07.l'heure (quiet afternoon mix)
08.cradle (down to the moon mix)
09.真実と幻想と (out of the reality mix #2)
10.metropolis (android goes to be a deep sleep mix)


 yukihiroのオナニーじゃねぇか(貶してません)少なくともP'UNKよりは意味も意義もあると思います。
 ただラルクファンでデジタルリミックス好きが大勢いるとは考えられないので、需要はあまりないか。あまり得意なジャンルではないとはいえ、個人的には面白い試みで十分アリだと考えてますが。
 #2や#8などのように、自身が作曲した物の方がよくいじれている印象。しかし全体的に破壊が生温いというか、もっと派手にぶっ壊しても良かったのでは。特にヴォーカルなんてそんな形を残しすぎなくてもいいんじゃないかと。
 選曲範囲が自身が加入してからのものに限定されているのは大人の事情でしょうか。過去の曲もいじりがいがあって面白そうなんですけど。
 yukihiroファン向け。ラルクのコレクターアイテムではないですね(2010.6.15)







REAL 8th Album

01.get out from the shell -asian version- 02.THE NEPENTHES
03.NEO UNIVERSE
04.bravery
05.LOVE FLIES
06.finale
07.STAY AWAY
08.ROUTE 666
09.TIME SLIP
10.a silent letter
11.ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE


 全体的にプロダクションがソリッドになったことで、更にベースが目立つように。やたら動き回りつつも曲を壊さず、チームに貢献する素晴らしさを再確認できます。ファンの愚痴を綴ったりと、作詞面では相変わらず問題児ぶりを発揮したりしてますが(爆)
 ヘヴィなリフでズッコンバッコンセクシーな#2、転調を効果的に使いつつドライブするベースがイカす#7、hydeのラフな歌い回しがカッコいいロカビリーチックな#8など、今作もロック系の方が出来がいい印象。
 ポップ寄りな曲も悪くはないですが、自分にはちょっと薄味。新世紀の幕開けを想起させる開放感に昇天な#3は完成度高くていいけど。
 ark派もray派も両方納得させようと目論んでいるのが目に見えてくるような作品。いいのでは(2010.6.15)







Clicked Singles Best 13 Single Best Album

01.Blurry Eyes
02.flower
03.Lies and Truth
04.虹
05.winter fall
06.DIVE TO BLUE
07.HONEY
08.HEAVEN'S DRIVE
09.Pieces
10.Driver's High
11.NEO UNIVERSE
12.STAY AWAY
13.Anemone


 ファン投票によって選ばれた12曲に新曲を追加したシングルスベスト。全八ヶ国を対象に、更にネットからも投票を受け付けたという大々的な試みを行っており、国によって収録曲がわずかに違うとのこと。もちろん自分のは日本版です。
 無難というか、完全に当時の新規リスナー用・興味を持った人間を引き込む用の内容。新規追加曲#13は『LORELEY』を思わせるバラードで、この曲の為にわざわざ入手するほどのクオリティではないです。今となっては無用の代物。後追いリスナーについても同様(2010.6.15)







The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w c/w Best Album

01.Brilliant Years
02.あなたのために
03.I'm so happy
04.さようなら
05.賽は投げられた
06.THE GHOST IN MY ROOM
07.metropolis
08.Peeping Tom
09.a swell in the sun
10.花葬 -1014 mix-
11.hole
12.get out from the shell


 活動休止中に3枚同時リリースされたベストアルバムの一つ。
 sakura期、yukihiro以降の楽曲と分けて選抜された他の二枚は入手価値がありませんが(爆)これは別。何故ならこれはカップリング集で、ほとんどアルバムには収録されていないからだー!(どーん)
 特に意味や意図、例えばメンバーの音楽的なルーツを丸出しにしてたりとかそういったことは見出せず、単にc/w曲を陳列しただけって印象しかないですが、タイトルとは裏腹にもがくような焦燥が支配する#3、疾走感溢れる明るい曲調で破滅を訴える#5、ファンクを取り入れた妖しさが魅力の#6、ニューウェーブ系+歌詞の世界観が秀逸な#7など、曲だけを抜き出せば中々の良作揃いです。#10・12はオリジナルアルバムに収録されているver.の方が良いかな。しかし少なくとも入手費用分の元は取れるのでは。
 sakura派もyukihiro派も両方満足な一枚。くだらん対立してないで、これ聴いて手を取り合おうぜ!(2010.6.15)







SMILE 9th Album

01.接吻
02.READY STEADY GO
03.Lover Boy
04.Feeling Fine
05.Time goes on
06.Coming Closer
07.永遠
08.REVELATION
09.瞳の住人
10.Spirit dreams inside


 ダークでも鋭く尖ってもいなく、随分とストレートなロックに回帰した9thアルバム。肩の力を抜いて伸び伸び製作に取り組んだように感じますね。キャリアとソロを経て渋みを増したhydeの声との相性も良好。
 緩やかに流れるロックバラード#1・7、表現方法は多少違えど衝動というキーワードでは共通している#2・3、浮遊感溢れる幻想的バラード#9辺りが良いですが、自分が一番好きなのは歌詞との相乗効果でとても美しいドラマチックなストリングスロック#6。
 統一感を大切にしてきた彼ららしからぬまとまりのない作品ですが、曲自体は良い。いつもガチガチにコンセプトを固めてるバンドでもないし、たまにはこういうフリーなのも悪くないのでは(2010.6.15)







AWAKE 10th Album

01.New World
02.LOST HEAVEN
03.叙情詩
04.TRUST
05.Killing Me
06.AS ONE
07.My Dear
08.EXISTENCE
09.自由への招待
10.Ophelia
11.星空
12.twinkle, twinkle


 hyde色が強いです。そのせいか演奏が歌メロに依存していたり、引き立てるようにして地味になっている部分もちらほら。
 正に終わらない上昇の#1、アグレッシヴながらクールな#8辺りはよりカッコ良くなってますが、#5・6辺りはポップなメロを付けて失敗している感が。バラード系は総じて印象が薄いですが、大人の色気を漂わせたジャジーな#10は別格で素晴らしい。
 歌詞も全てhyde作詞ではないですが彼の色が強く、反戦的なメッセージが目立ちますが、クルクルパーな主張にはなってないのでそこは問題ないかと。というか他力本願な平和希求が多いですねhydeの歌詞は(笑)
 躍動感には溢れているけどギラギラした攻撃性はほぼないので、そこはあまり期待しない方がいいかも(2010.6.15)







KISS 11th Album

01.SEVENTH HEAVEN
02.Pretty girl
03.MY HEART DRAWS A DREAM
04.砂時計
05.spiral
06.ALONE EN LA VIDA
07.DAYBREAK'S BELL
08.海辺
09.THE BLACK ROSE
10.Link -KISS Mix-
11.雪の足跡
12.Hurry Xmas


「色んなジャンルを貪欲に取り込みたがるラルクが戻ってきた」というのが最初聴いた時の感想。つまり『True』に近い。かなりポップに傾いている所も似てる。
 あの時と違うのは、ベースがあまり動かなくなったことと、変質したヴォーカルの声が今作みたいなタイプの音では足を引っ張っているケースが目立つこと。綺麗に響かなくなっているんですね。
 流麗なメロと複雑なドラムパターンの対比が印象的な反戦ソング#7、グイグイ切り込む演奏がスリリングさを演出するHRナンバー#9、気持ちいいツボを綺麗に押さえたポップロック#10が良く出来てるかと。どこのネズミの回し者だと突っ込みたくなるクリスマスソング#12も、曲だけは意外と良かった。しかしここに来てサンキュージーザスはねぇだろhydeェ……
 サビをライブで大合唱している図が容易に浮かぶ壮大な#2、ラテン調にベッタベタのクサメロが乗る#6辺りは曲はいいのに、ヴォーカルが聴き苦しいのが勿体無い。
 過去作の焼き直しみたいな部分をある程度受け入れられるならアリ。それより歌詞が明らかに鈍ってきてる方が自分は気になりました(2010.6.15)

私が「ヴィジュアル系」だった頃。
 これ書いてる途中で無性に帰りたくなってきました。







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