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Linkin Park


1st Album Hybrid Theory 2000年 ★★★★★
2nd Album Meteora 2003年 ★★★★
3rd Album Minutes To Midnight 2007年
4th Album A Thousand Suns 2010年 ★★★★








Hybrid Theory 1st Album

01.Papercut
02.One Step Closer
03.With You
04.Points Of Authority
05.Crawling
06.Runaway
07.By Myself
08.In the End
09.A Place for My Head
10.Forgotten
11.Cure for the Itch
12.Pushing Me Away


 デビュー作にして、全世界で1500万枚以上の大ヒットを飛ばした作品。
 洗練された、聴きやすいラップロックといったところ。シンプルで骨のあるヘヴィなギターリフ、しばしば入るスクラッチがクールなグルーヴを形成。ドラムがちょっと軽くて物足りないんですが、許容範囲。
 そして何よりメロディのセンスがいい。ヴォーカルのラップパートは普通ですが、高めの声でシャウトするのがカッコいいですね。ちなみにラップの取り入れ方自体はセンスを感じて上手いです。
 また歌詞、この手のジャンルにありがちな、攻撃的だったり卑猥だったりな単語はないので、お子様でも安心して楽しむことができます(爆)
 どの曲も平均して高水準にまとまっている印象なんですが、サビで不意をつくようにシャウトする#7が特にグッと来ましたね。静かに落ちる雨粒のようなピアノと白玉を上手く利用した#8もいい。
 社会派なメッセージや、真っ黒すぎるサグな空気を求めている人間には不向きですが(笑)、これはクールでカッコいい売れ線音楽ですね。日本のスクールカーストで言うところの、目立つつもりはなくてもハイスペックで結局クラスの中心になっちゃうような奴です(意味不明)(2011.2.9)







Meteora 2nd Album

01.Foreword
02.Don't Stay
03.Somewhere I Belong
04.Lying From You
05.Hit The Floor
06.Easier To Run
07.Faint
08.Figure.09
09.Breaking The Habit
10.From The Inside
11.Nobody's Listening
12.Session
13.Numb


 大まかには、前作からあまり変化なし。
 クリーンヴォイスで歌い上げる割合が増えてますね。前作でも書きましたが、メロがいいからこういう方向でもイケますな。ただ#13はベタの度が過ぎすぎていて個人的にはちょっと。またシンセを積極的に使うようにもなって、よりミクスチャーらしくなってます。
 ヒップホップに近接した#11が一番ですかね。この曲は笛の音みたいなシンセのせいか、どこか和風な要素を感じさせるのが特徴で面白い。何かの映画みたいな機械的ストリングスが耳を引く#7もいい。
 アレンジが丁寧に施されているとはいえ、曲展開の持って行き方がかなりパターン化しているので、ディープにハマった人以外は、前作かこちらのどちらか一つでOKかと(2011.2.10)







Minutes To Midnight 3rd Album

01.Wake
02.Given Up
03.Leave Out All The Rest
04.Bleed It Out
05.Shadow Of The Day
06.What I've Done
07.Hands Held High
08.No More Sorrow
09.Valentine's Day
10.In Between
11.In Pieces
12.The Little Things Give You Away


 多分これ、新機軸を打ち出そうとしたんですよね。
 今まで築き上げてきた、クールで洗練されたミクスチャー路線を一旦リセットし、ストレートなモダンヘヴィロックへと方向転換してきてます。キュッキュスクラッチもラップも減少。
 それだけならまだしも、実際はバラード率が一気に上昇。バラードバンドって日本だけの現象じゃなかったんですね(爆)
 これは正直悪手じゃないでしょうか。小細工なしのストレート勝負だと若干非力さが感じられるというか、演奏の物足りなさが。バンドサウンド部分があまり目立つタイプでもないし。何よりバラードばかりで聴いていて飽きる。コンパクトさを維持したままなのが救いか。
 逆に歌詞の面では、数曲内にて初めてfuckという単語が登場。でも全体的には今までとあまり変わらず、サグなワードとは距離を置いたリリック。
 #2はベースがブリブリうなってて好きです。この曲ぐらいかなあ。日本にいるような、作為的にチャート上位に祀り上げられるようなロックバンドが好きな人向け。個人的にはこれよりabingdon boys schoolを勧めますが(2011.2.11)







A Thousand Suns 4th Album

01.The Requiem
02.The Radiance
03.Burning In The Skies
04.Empty Spaces
05.When They Come For Me
06.Robot Boy
07.Jornada Del Muerto
08.Waiting For The End
09.Blackout
10.Wretches And Kings
11.Wisdom, Justice, And Love
12.Iridescent
13.Fallout
14.The Catalyst
15.The Messenger


 ワールドワイドな人気を誇る、アメリカ産のオルタナ・ミクスチャーバンドによる4thアルバム。
 前作があまりにナシだったので、今回はちょっと様子見してたんですが、結局聴いてみることに。
 どうやら前作は何かの間違いか、試作品のようなものだったみたいです。
 これは力作ですね。今までの積み重ねを活かしつつ、新しい試みも取り入れたミクスチャーに仕上がっています。淡々としながらもドラマ性を有した#3、民族音楽+ヒップホップな#4、浮遊感のあるシンセの上で激しいシャウトが響く#9(中盤のエディットも中々)、張り上げた歌声が優しく響くバラード#15で締める構成もナイス。直球と変化球を織り交ぜた見事な投球術。
 映画を観ているかのような感覚の、アルバムに一本軸が通った作品。SE扱いの短いインスト曲が6曲と多いですが、どれもアルバムの一部として機能しています。
 Hybrid TheoryやMeteora、バンドサウンドが欲しかったリスナーからすれば、今作は全然物足りなく映ると思います。自分も「もうちょっとギター・ベース・ドラムに主導権与えてあげればいいのに」と思ったりしました。半分くらい飾りでしかないくらいの存在感なので。そういった点では、Linkin Parkという単位で気に入っている人には受け付けないかも。チェスターのソロでやれ、みたいな意見が出てきたとしても致し方ない。
 しかし総合的には楽しめました。自分は音にしか興味がないので。これくらいの練り込みを見せてくれるなら、ミディアム〜スロー系が多くても納得できますね(2011.12.31)







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