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LITE
filmlets 1st Album
01.I walk
02.contemporary disease
03.human gift
04.Re
05.dead leaf
06.on a gloomy evening
07.parallel
08.spiral gate
09.....still,it is quite around here
10.recollecton
ギター２本＋ベース＋ドラムのみでほぼ全ての音を構成し、エフェクターにもほとんど頼らず、技術と持ちうるフレーズの引き出し、緻密で目まぐるしい曲構成だけで勝負を挑んでくる、ただただストイックなインスト・アルバム。特定のパートが主導権を握るということはなく、平等にバランス良く音が配置されている印象。
楽器をやっている人間にコピーさせたくなるような求心力はあり、入口は広いけど出口が狭いという、要求スペックの高いコスプレのような感じである（爆）
個人的には一番ジャケ絵のような風景が浮かんできやすかった#5が最も好み。この曲は和風テイストが強めですが、全体的には和洋折衷な感じ。だから国内外双方から支持されてるのかな？（2010.1.9）
Phantasia 2nd Album
01.Ef (album ver)
02.Contra
03.Infinite Mirror
04.Shinkai
05.Black and White
06.Interlude
07.Ghost Dance
08.Solitude
09.Phantasia
10.Fade
11.Sequel to The Letter
今まで通り押す所は押し、引く所は引くという兵（つわもの）の鉄則を心得つつ、今回も理と技術を武器とした超ハイレベルなサウンドを展開してくれちゃってます。
#4・7・11辺りで顕著ですが、アルバム名が示すように幻想的な世界観を描いているのが今作の特徴。#11で多少ストリングスを入れたり、音色を前作よりも増やしてはいますが、やっぱりほとんどの表現をバンドサウンドで行ってしまうその姿勢には恐れ入る。
徹底的に計算尽くされたサウンドであるものの、理屈っぽさをこちらに押し付けることなくサラっと流しながら聴けるのも良い。平凡な人言うところの「本当に頭のいい人は、難しい事柄を分かりやすく説明してくれる」な一枚（謎）（2010.1.9）
Turns Red EP 1st ep
01.The Sun Sank
02.tomato
03.Vermillion
３曲全てが日没後の幻想的な一瞬を切り取ったような風景を想起させるコンセプトEP。
今まではほぼ生身のバンドサウンドのみで景色を表現することに拘ってきた彼らですが、今作はシンセを大胆にフィーチャーしクラブミュージック的な要素を取り入れた意欲作。
これが大当たり。凡庸なバンドが陥りがちになるチープな腐れポップロックに陥ることなく、より高いミュージシャンシップを得るための血肉と化している。卓越した演奏力と作曲能力、アレンジ能力の成せる業。これシンセギターでも十分出来そうですね。マンネリ化するのではという懸念を上手い具合に回避してきました（2010.1.1）
ILLUMINATE Mini Album
01.Drops
02.Image Game
03.On The Mountain Path
04.Andromeda
05.100 Million Rainbows
去年リリースした先行EPの時にも提示されていましたが、ほぼバンドサウンドのみでの表現にこだわってきた今までとは毛色が違う。シンセサイザーや、交錯する音の間に生じた隙間や無音をも積極的に使った、正に新境地といえる作品。
展開の目まぐるしさやスリリングさはやや薄れましたが、音色が増えたことで結果的に聴き手のイマジネーションを喚起する効果は増している印象。それは同時に、押し寄せる音に流されるまま身を委ねるような聴き方がしづらいってことでもありますが。能動的に楽しみ方を拾っていける人向けですね（2010.7.20）
For all the innocence 3rd Album
01.Another World
02.Red Horse in Blue
03.Rabbit
04.Pelican Watched As The Sun Sank
05.Rebirth
06.Pirates and Parakeets
07.Chameleon Eyes
08.Cat Cat Cat
09.Duck Follows an Eccentric
10.7day Cicada
11.Mute Whale
『Turns Red EP』『ILLUMINATE』より、シンセとバンドサウンドが強く深く食い込み、結びついている印象を受けました。やはり進む先はクラブ系ではなく、マスロックだったか。
ストイックでテクニカルな計算高い演奏や曲展開はそのままに、シンセも負けじと最前線に加わることで更に広がりを見せた音世界を展開しています。躍動感に満ちたエネルギッシュな楽曲は、様々な動物たちが自然界を駆け巡っていく姿を、静謐とした楽曲は静かに眠りにつく姿を描いているかのよう。
好き嫌いや合う合わないは当然あると思うんですが、芸術作品としては圧倒的な完成度と断言できる作品です。地球上の生命のように、飽くなき適応と進化を続けていくLITEというバンドの可能性にただ感動させられました。2011年の個人的ベストでは次点に入れさせて頂きましたが、完成度としては１，２を争うレベルです（2012.2.23）
