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Mr.children



5th Album 深海 1996年 ★★★★★
6th Album BOLELO 1997年 ★★★
7th Album DISCOVERY 1999年 ★★★★
8th Album Q 2000年 ★★★★★
9th Album IT'S A WONDERFUL WORLD 2002年 ★★
10th Album シフクノオト 2004年 ★★★
11th Album I Love U 2005年 ★★
12th Album HOME 2007年 ★★








深海 5th Album

01.Dive
02.シーラカンス
03.手紙
04.ありふれた Love Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜
05.Mirror
06.Making Songs
07.名もなき詩
08.So Let's Get Truth
09.臨時ニュース
10.マシンガンをぶっ放せ
11.ゆりかごのある丘から
12.虜
13.花 -memento-Mori-
14.深海


 説明不要の超ビッグバンドのアルバムですね。ですが自分は全ての作品を聴いてる訳ではありません(爆)持っている作品だけ感想を書いていこうと思います。
 感想を書くにあたり聴き直して、改めて思ったんですが、本当にプロデューサーありきの作品だなと。ギターはアコギストロークと、リフとも言えないフレーズを軽く鳴らすのが中心。ベースは基本的にルート。おまけに調子の悪い時のサッカー選手がゲームから消えるように、曲から消えてることも。CDだけを聴いた限り、シンプルに曲を支えてるとは言い難い。ドラムは特に突っ込み所はありません。本当に歌詞・メロディ・アレンジに偏重したバンド。売れ線嫌いのリスナーはそこが気に食わないんでしょう。これでもこれは他のアルバムよりバンド感が強いけど。
 自分は、この作品に限ってはアリだと思います。何故ならこの作品はコンセプトアルバムだから。しかもプログレの領域に多少入ってるくらいの。100%ガチガチではないし、ラブソング率も割と高めだしと緩衝要素もありますけどね。そのせいか今聴いたら、巷のイメージほど暗いトーンのアルバムとは感じませんでした。
 やっぱりメロディと歌詞だけを楽しむ聴き方がいいんじゃないかと。やっぱ作詞能力は高いと思いますし。結構言葉数が多いのに、韻踏みや語感、テンポ良く歌メロに乗せることでスムーズに聴かせている。この辺は流石としか言えない。
 昔聴いた時から思ってましたが、#7は個人的に邦楽史に残したいぐらいくらいの神曲ですな。これこそ等身大。混沌とした世界で嘆きと諦観を歌う#10も素晴らしい。#13は人生全てをカバーするテーマにするか、もしくは愛か夢かどっちかに絞った方が良かったんじゃないかなと。
 楽曲的には#2、プログレ風の#11が気に入りました。しかし#11の歌詞、言い方を変えるとこれつまり単身赴任中に浮気されたってことか(爆)マシンガンをぶっ放してもいいレベル。#12は半端にジャズやゴスペルが入ってるのがどうも。
 世の中に苛立ちながらも、エゴは捨てられない人達向けのアルバム(2012.3.23)







BOLELO 6th Album

01.prologue
02.Everything(It's you)
03.タイムマシーンに乗って
04.Brandnew my lover
05.【es】〜Theme of es〜
06.シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜
07.傘の下の君に告ぐ
08.ALIVE
09.幸せのカテゴリー
10.everybody goes -秩序のない現代にドロップキック-
11.ボレロ
12.Tomorrow never knows (remix)


 思いの他ロック色が強かったんだなということに驚き。
 まず再発見できたのは、V系っぽい曲もやったりしてたのかということ(#4・8)前者はサビメロ以外の要素がラルクみたい。素直に感心してしまいました。後者はBUCK-TICKをちょっと彷彿とさせるダークな打ち込み曲。ただ打ち込みがあまり面白くないのが難点。いつもはくどいくらいアレンジするのに何故やらない。
 良いと思ったのは#3。ハードロックなアプローチから始まり、途中から入るシンセがタイムトラベルを表現しているようで面白いです。歌詞も、韻踏みで見事な社会風刺。酸いも甘いも等身大の恋愛を描いた#6も、シンセと一緒にバンドサウンドも頑張っていて良曲。
 #7も悪くないんですが、#7はベースがあまり楽曲についてこられてないのが。メリハリつけた弾き方が苦手なんだろうか。同じく、社会と家庭の風刺と応援が入り混じった#10も、ファンクを意識してるが演奏が追いついてない印象。
 ちなみに#5・9・12辺りの優等生ソングについては、正直印象に残りませんでした。大ヒット作がどうとか、このSATOSHIさんには関係ねぇんだよ!(爆)が、#5のサビのバンジョーは何なんだろうとは思った。「何が起こっても変じゃない」ってことを表現したかったんだろうか。
 すれっからしなリスナーには、これでも「何がロックじゃ貴様ァ!」といったリアクションが返ってきそうですが、自分としてはポップスとしてもロックとしてもまだまだまともじゃないかと言うことが言いたい。何だっけあの、eが多い人達とか、腐った水泳場みたいな名前の人達よりかは(2012.3.24)







DISCOVERY 7th Album

01.DISCOVERY
02.光の射す方へ
03.Prism
04.アンダーシャツ
05.ニシエヒガシエ
06.Simple
07.I'll be
08.#2601
09.ラララ
10.終わりなき旅
11.Image


 前半にサイケロック風の曲、後半はパブリックイメージに近い優等生なバラード系がが集まっているのが特徴。終始サイケを貫徹する訳にはいかなかったんでしょうか。事務所NG?
 前半の曲に関しては、アレンジはこんなもんじゃないかなと。立場上、そこまでコアになるとも思ってなかったので。ギターがわりかし頑張ってるというか、アルペジオやリフで牽引しようとしてるのが目立つ。逆に物足りなかったのがドラムで、#4は楽曲自体はいいものの、ちょっとドラムのアイデアの乏しさが物足りない。あとこれは後半の曲ですが、#8についても物申したい。ミキシングの問題だとは思うんですが、ロック色が強い割にドラムが軽い。もっと言うと、曲が間延びしがち。更に言うと、サビの歌メロで4分音符を多用してるからかなと考えたり。
 面白かったのは#3。サイケ風サウンドと歌謡曲メロとの絡み具合が何か妙にマッチしている。
 後半の曲たちは、シンプルな#6・9が良かった。場面の切り替わりやラストサビでの分かりやすい転調はともかく、やたらめったらストリングスだの何だので大仰にせずとも、もっと言葉の力を信じてやれよって思うんですね。メンバーの誰かが清木場俊介だったら「人間じゃろうが!」と言い放って去っていったかも知れません(爆)
 最後に、冒頭の文脈が批判的に見えたかも知れませんが、アルバムの流れは良く出来ていると思います、ということを付記。段々と暗闇から光へ向かっていく感じというか、そういうイメージが浮かんできて。やっぱり歌詞と雰囲気を楽しむのが正しいのかも(2012.3.25)







Q 8th Album

01.CENTER OF UNIVERSE
02.その向こうへ行こう
03.NOT FOUND
04.スロースターター
05.Surrender
06.つよがり
07.十二月のセントラルパークブルース
08.友とコーヒーと嘘と胃袋
09.ロードムービー
10.Everything is made from a dream
11.口笛
12.Hallelujah
13.安らげる場所


 この作品は全体的に、バンドサウンドとアレンジが上手く噛み合ってる感じがしていいですね。お約束の優等生ソングから飛び道具系まで、一通りカバーしているし。
 1曲目からして面白い。緩急をつけた曲展開が特徴的で、演奏も頑張ってます。歌詞も、こういう肯定的側面を見つけようとする歌は嫌いじゃない。他には前述した飛び道具系の#8。エレクトロニカにやや近接した音と、生々しいポエトリーディング気味な歌とのコントラストが映える。途中でのハイテンションな暴走っぷりも笑える。個人的にベストトラックだったのは、マーチ調を機軸に、次々展開が変化していく#10。
 優等生な曲では#9が好きです。いい意味でクセがない。バンドの音も活きてるし、何故かホッとする曲。
 技術的な部分で、実力派で鳴らしてるバンドと張り合えるかと聞かれたら言葉に詰まりますが、商業バンド(侮蔑する意図はありません)としてはいいのでは。ミスチルに対するイメージがちょっとは変わるかも知れない一枚(2012.3.26)







IT'S A WONDERFUL WORLD 9th Album

01.overture
02.蘇生
03.Dear wonderful world
04.one two three
05.渇いたkiss
06.youthful days
07.ファスナー
08.Bird Cage
09.LOVE はじめました
10.UFO
11.Drawing
12.君が好き
13.いつでも微笑みを
14.優しい歌
15.It's a wonderful world


 この辺になると音楽的な面白みが薄れてきて、あまり聴こうと思えなくなってくるんです。アルバムの入りと締めはちゃんとしてるから、まとまってはいると思うんですけどね。
 楽曲的に良かったのは#9。社会風刺色の強い歌詞と、打ち込み・アルペジオ・ギターストロークをずっと鳴らし続ける無機質さが上手く噛み合っている。次いで#8。何か中期ルナシーみたいに空間的な音というか、そこが気に入った。#14もコンパクトにまとまったポップロックでいいね。
 #13はバンドということを考えなければいい曲なんだけど……ちなみに岡崎律子とは特に関係ないみたいです。
 演奏的な部分で不満に感じた所も一応触れておくと、#2はビートをもっと強調して欲しかった。ハネモノ系猪木ソングの#4も、リズム隊がもっと引っ張ってくれればいいのにと。
 別に難解であるほど優れてるとか、ポップだから問答無用でダメなんて言うつもりは毛頭ありませんが、どうもハマれなかった。大げさなアレンジが「ほーら綺麗でしょう!?」と押し付けてくるような気がして(2012.3.27)







シフクノオト 10th Album

01.言わせてみてぇもんだ
02.PADDLE
03.掌
04.くるみ
05.花言葉
06.Pink〜奇妙な夢
07.血の管
08.空風の帰り道
09.Any
10.天頂バス
11.タガタメ
12.HERO


 お行儀の良いバラード系や、スローな曲ばっかりで眠たくなってくる。睡眠導入にはちょうどいいかも。
 しかし、後発のアーティストに多大な影響を与えたんだろうなこれ。ちょっとヒップホップを取り入れた#3なんか腐るぐらい真似してる人いるじゃないですか。
 良かったのは、スピッツもやってそうな#5、シンプル指向が心地良い#8、ダンスミュージックっぽい#10辺り。珍しく(自分の知ってる限り)ファルセットを多用したピアノバラード#7も、異質で悪くない。これは至福ってより私腹の音か。
 #11はここまで大げさにすれば一つの様式美と言えなくもないですが、声質のせいか何歌ってるか聴き取り辛いのが難点。テンション上がっていくのは凄くいいんですけど。
 確かにシフクノオトかもね。※ただし売れ線音楽好きに限る 個人的にはもう一歩バンドサウンドで踏み込んで欲しかった作品(2012.3.29)







I Love U 11th Album

01.Worlds end
02.Monster
03.未来
04.僕らの音
05.and i love you
06.靴ひも
07.CANDY
08.ランニングハイ
09.Sign
10.Door
11.跳べ
12.隔たり
13.潜水


 何かもう、ここまで来るとロックバンドなのか疑わしくなってくる。
 最初からクライマックスって感じの#1、ちょっとBUCK-TICKみたいなミスチル流ゴシックロックの#2ぐらいはまあ理解できますが。
 ただポップ系もロック系も、全体的にアレンジが中途半端。じゃあどっちにすりゃいいんだと聞かれれば、個人的にはシンプルにして下さいと言いたい。歌詞もかなりストレートに愛を唱えてることだし。
 神経質に聴かないタイプのリスナーにお勧め(2012.3.30)







HOME 12th Album

01.叫び 祈り
02.Wake me up!
03.彩り
04.箒星
05.Another Story
06.PIANO MAN
07.もっと
08.やわらかい風
09.フェイク
10.ポケット カスタネット
11.SUNRISE
12.しるし
13.通り雨
14.あんまり覚えてないや


 楽曲面に触れても仕方ない、というかもう突っ込み所を探してもしょうがないのでその辺はスルー。しかし#9は中々面白かったということは付記。珍しく存在感のあるギターや、エレクトロな曲調が冴えてる。
 歌詞で良かったのは、労働者啓発ソングとでも言うべき#3、彼の歌詞にしてはかなりシンプルな言葉選びをしている#14辺りかな。全てそうであれとは言いませんが、やはり毒や尖った部分がないと物足りなく感じる。#14では性欲を割とはっきり出してて、そういう部分はいいんですが。
 元々桜井和寿のソロだったか、もしくはコバタケが正式メンバーだったらもっと高評価してたかも知れないんですけど。という総評で勝手に締めさせてもらいます。自分が聴いたミスチルのアルバムはこれで全部なので(2012.3.31)







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