感想・POLYSICS

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3rd Album	Neu	2000年	★★★
8th Album	Karate House	2007年	★★★★★
9th Album	We ate the machine	2008年	★★★★★
11th Album	Oh! No! It's Heavy Polysick!!!	2011年	★★★★

Neu　3rd Album

01.go ahead now!
02.MS-17
03.XCT
04.S.V.O.
05.MAKING SENSE
06.each life each end(Sputnikless mix)
07.DISORDER
08.CYCB
09.X-RAYS(this is my life)
10.WHAT
11.PLASTER CASTER
12.URGE ON!!(velocity2)
13.I'm a worker

　揃いの赤いツナギと、目隠しのようなバイザーを装着した異色のニューウェーブバンド・POLYSICS。ちなみにこのアルバムの読みは『ノイ』。
　宇野亜喜良の絵のように、ヘヴィなバンドサウンドとピコピコ電子音を上手く溶け込ませているのが特徴ですね。ロック系にもテクノ系にも、どちらに転んでも聴ける柔軟さが強みでしょうか。決して中途半端ではないし。
　バンド音部分が爆音で、かなり攻撃的。衝動というよりハードコア入ってる暴走。フレーズも直線的ですし。おまけにハヤシのヴォーカルもぶっ飛んでいて、独特の甲高い声でキャンキャン喚き立てています。
　こんな風に書くと非常に取っ付きにくいように思われるかもしれませんが、案外聴きやすいと思います。メロディが思いのほかポップですから。
　個人的にはもうちょっと洗練させて欲しかったかなーと。集まった時の音が塊になりすぎていて、雑音とは行かないまでもゴチャつきすぎているように聴こえるので。ライブという空間で聴くならばテンション任せでもアリだと思いますが、音源だとやっぱり引いて聴いてしまうので、客観性も欲しいと思いました。暴走してる音楽自体は好きなんですけどね。
　マキシマムザホルモン辺りが好きな人も意外とイケるかも（2013.3.20）

Karate House　8th Album

01.ワトソン
02.Electric Surfin' Go Go
03.ニューウェーブ電話相談室
04.Catch On Everywhere
05.ハードロックサンダー
06.偉大なる頭脳
07.ズーバーマン
08.人生の灰
09.サイボーグ彼女
10.赤いマスター
11.夢・打ち込み
12.プロテニス
13.オールウェイズハピネス
14.Shizuka is a machine doctor
15.You-You-You
16.POLYSICS OR DIE!!!!

　Neuから大分開いて聴いてしまった訳ですが、音の融和性と分離化が格段にレベルアップしています。演奏の幅も増えていていいですね。そして女性Vo.も積極的に歌っているのがいい。
　ポップでありつつ、他ジャンルとのクロスオーバーを積極的に行っている痛快な一枚です。#3・12のようなハイテンションな曲から、#13・15みたいに真っ当なポップさを含んだ曲まで、振り幅が広い。おまけにP-MODELのカバーもあったりして面白いです。
　狂ってるというより、もっと単純にテンションが高いだけなんですけど、それがいい方向に作用してるんですよね。合法的な人達っていうか。ヤクキメてぶっ飛んでるんじゃなく、宴会部長というか。合法ロリではなく合法ラリ。やかましいわ。
　日常のつまらぬ悩みなど、これを聴いてブッ飛ばしちゃえばいいんじゃないでしょうか。赤いツナギとバイザーも装着すればなおベネ（2013.3.21）

We ate the machine　9th Album

01.Moog is Love
02.Pretty Good
03.Rocket
04.機械食べちゃいました
05.DNA Junction
06.Kagayake
07.ポニーとライオン
08.ありがとう
09.イロトカゲ
10.Mind Your Head
11.Digital Coffee
12.Boys & Girls
13.Blue Noise
14.Dry or Wet

　全体的にフロア向けになった印象。と同時に、ハジケっぷりも半端じゃありません。ハジケリストの称号を与えたいくらい。『機械食べちゃいました』なんて名前からしてイカれてますもんね。こんなのをムシャムシャやっちゃうのは、アラレちゃんのガッちゃんとEATMANのボルト・クランクぐらいでは。
　特に#4の暴走ぶりが凄まじいです。自分も聴いていて、始めて彼らの音楽に狂気を覚えたレベル。
　もやしもんの主題歌に使われていた#3もいいですね。パッと聴いた感じでは菌類に関係なさそうなんですけど、深読み次第ではマッチしそうだし。
　そんな感じで、テンションをageたい時に聴きましょう（2013.3.22）

Oh! No! It's Heavy Polysick!!!　11th Album

01.Heavy POLYSICK
02.Bleeping Hedgehog
03.Let's ダバダバ
04.Don't Cry
05.Jumping Up and Clash
06.Go to a Strange City
07.Cough Cough
08.Smile to Me
09.サブリミナル CHA-CHA-CHA
10.3 Point Time
11.Digital Dancing Zombie
12.Much Love Oh! No!
13.Have a Good Night

　カヨが脱退した後の作品。ヘヴィなんてタイトルとは裏腹に、大分ポップな音を鳴らしております。ある意味オーノーである。まあこのヘヴィは『重度の』ポリ病という意味らしいんですけどね。
　もうおしまいだズラ……なんてこともなく、これはこれでアリですね。ピコピコビュンビュンしたニューウェーブ要素が、重たさを補って余りあるくらい個性を発揮してますので。曲中でいきなり通販番組が始まる#9とか、もうポリシックスならではって感じでしょ。
　強烈なクセやアクは感じなかったんですけど、いつ聴いても古臭さを感じない普遍性を含んでいるのは間違いなく強み。異端でありつつ時代を無視できるっていいですよね（2013.3.23）