トップページ音楽感想
supercell



2nd Album Today Is A Beautiful Day 2011年








Today Is A Beautiful Day 2nd Album

01.終わりへ向かう始まりの歌
02.君の知らない物語
03.ヒーロー
04.Perfect Day
05.復讐
06.ロックンロールなんですの
07.LOVE & ROLL
08.Feel so good
09.星が瞬くこんな夜に
10.うたかた花火
11.夜が明けるよ
12.さよならメモリーズ
13.私へ


 アマチュアの中では高品質と言えますが、プロ基準で見るとソングライティング能力は極めて平凡。オリジナリティだとか、荒削りだけど尖った要素も感じられない。
 色々なタイプの楽曲があって引き出しは多いと思いますが、過去のヒット曲の上澄みをさらったみたいなものが多いです。さらっと楽しみたい人にはいいかも知れませんが。
 そうなると自分的に肝心なのは歌。歌唱力次第で聴かせるレベルまで楽曲を引き上げることも出来ますが、残念ながら上手いとは言えない。多彩な表現力があるとは言い難いし、#10のような歌い上げるバラードでは限界があらわになって苦しいことに。結果、出来上がったのは中途半端な楽曲。
 例えば、Coccoのカウントダウン辺りをマイルドにした#5。ポコポコしたドラムといい、怨念の足りないヴォーカルといい、むず痒くなってくる。
 あとR&Bやジャズ流れの#8。アレンジのケツが軽すぎ。#7みたいなエレクトロポップは、平凡ではあるものの軽薄さがプラスに作用してると思いますが。#12は一見疾走感があるようで、譜割りがかなり強引なのでどうにも引っかかる。
 逆に良かったと思った曲は、ベタでありながらど真ん中ではなく、少し外したカットボールみたいな作りがいい、バンプの天体観測をモチーフに作ったみたいな#2。歌詞がリンクしてるし、ネット上ではマッシュアップしたものもあるし、これは確信犯ですよね? でも藤原基央が話題に出してたりとか、コラボしたりとかは自分の知る限りなかったので、恐らく勝手に作ったアンサーソングか。
 同じく#3も、昔の藤原基央が書いてたような物語調の歌詞が特徴的。しかしこれは共感できるできないがはっきり分かれそう。実にオタクライクスな世界観なので、スクールカースト最底辺とその付近以外の人間には全く共感できないのでは(笑)
 全体的にそんな歌詞ばっかりなんですが。奥ゆかしいと言うより、単に受動的なだけなんじゃと突っ込みたくなる内容が目立ちます。主人公が特に何もしなくても女の子が勝手にやってきて好意を寄せてくれる、ハーレム物の萌えアニメを見てるような感覚。
 まあ本人達も、別にセンター街をたむろってるギャル向けに作ってるつもりはさらさらなく、あくまでオタ向け、そして願わくばヒットチャート聴いてる一般層にも受けたいなという感覚で作ってると思うので(あくまで勝手な推測です)、そういった意味では正しく狙い澄ました作品。個人的にはもっとイビツだったり尖った物が欲しかったし、ネットカルチャー上がりのメジャーアーティストということでそういった物を期待していたので、この評価。
 調べた所、シンガーは固定してないらしいから、歌唱力自慢のシンガーと組めばいいんじゃないでしょうか(2011.7.31)







inserted by FC2 system