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The Album Leaf


1st Album An Orchestrated Rise to Fall 1999年 ★★★
2nd Album One Day I'll Be On Time 2001年 ★★★★
3rd Album In a Safe Place 2004年 ★★★★
4th Album Into the Blue Again 2006年 ★★★








An Orchestrated Rise to Fall 1st Album

01.Wander
02.An Interview
03.Lounge Act
04.September Song
05.We Once Were(One)
06.This River Deep
07.Airplane
08.A Short Story
09.We Once Were(Two)
10.Lounge Act(Two)


 インストスタイルの、実にオーソドックス?なポストロック。自然の包容力を描写することに特化したような音が特徴的です。基本的にはキーボードが主導権を握り、裏でベースが優しくボトムをなぞり、時にアコギが温もりを添える。
 幻想的な浮遊感と甘く歪んだ音色が夢世界へと誘引する#1、草原が黄金一色に染まる風景が浮かんできそうな、実りの秋を想起させる#4辺りが個人的にはお気に入り。
 先鋭的な要素がない代わりに聴きやすいし、過剰なドラマティックさがある訳でもないので、入門にはいいんじゃないでしょうか。19分半ある#8以外はコンパクトな作りなので、あっさりと聴けるし(2011.8.30)







One Day I'll Be On Time 2nd Album

01.Gust Of...
02.The MP
03.Story Board
04.Wet The Day
05.The Audio Pool
06.Hang Over
07.In Between Lines
08.Last Time Here
09.Asleep
10.The Sailor
11.Vermillion
12.Glimmer


 前作の雰囲気を継承しながらも、世界観の引き出しを増やしてきた印象のある2枚目。ドラムの打ち込みとシンセのコントラストが耳に残る#5、多層的な音の重ね方が揺らめく陽炎のように美しい#6、エレクトロニカにもやや近接した#7・11などがその代表か。あと雨音と幻想的なキーボードの音色が印象的な#10も美しい。  個人的には前作よりもお勧めです。物凄く極端なことを言えば、BGMだった前作から、ようやく今作からはポストロックと呼んでもいい内容になったというか。前作も前作で悪くはないんですけどね(2011.9.1)







In a Safe Place 3rd Album

01.Window
02.Thule
03.On Your Way
04.Twenty Two Fourteen
05.The Outer Banks
06.Over the Pond
07.Another Day
08.Streamside
09.Eastern Glow
10.Moss Mountain Town


 シガーロスのような、北欧系の空気感を纏うようになったのが最大の特徴。なんか#6ではシガーロスみたいなファルセットが裏から聴こえてくるし。
 しかし単なる模倣に終わっておらず、このアーティストならではのオーソドックスながら優しく柔らかく、雄大な音と上手く溶け込んできちんと独自化を図れています。まあ相変わらず先鋭的な要素には乏しいですが、こういう陶酔系が好きなら十分目をトロ〜ンとできるだけのクオリティは有しております(笑)歌ものを前に出した曲もいくつかありますが、これまた柔らかくて素敵なんですよね。
 後半の曲が特に素晴らしいです。光を模したような音が美しく揺らめく#7、1stの『September Song』を思わせる#8、四つ打ちから曲が始まり、静かに囁くようなヴォーカルとヴァイオリンの調べが美しい#9。これは昔のGacktがやってもおかしくなさそうな雰囲気。
 そしてラストの曲。決して雄弁な音ではないんですが、聴いているだけで脳内に広がる深緑に染まった山々、その麓に点在する家々、そんな情景が勝手に浮かんでくるんですね。素晴らしい。これは是非聴いて体感してもらいたいです。
 正に『安息の地』を音で余すところなく描写しているアルバム。総体的にシガーロスより聴きやすいので、あちらがダメだった人はこっちで北欧系ポストロックに再チャレンジしてみるといいかも(2011.9.4)







Into the Blue Again 4th Album

01.The Light
02.Always For You
03.Shine
04.Writings On The Wall
05.Red Eye
06.See In You
07.Into The Sea
08.Wherever I Go
09.Wishful Thinking
10.Broken Arrow


 再び北欧系の空気は薄れ、かといって今までのような音にそのまま回帰することもなく。癒しと安らぎを主軸に据えているのは変わらずですが、フィールドが変わっている。海中のように青色に覆われた空間の中、遠くにある光源が揺らめいているような音とでも言うんでしょうか。
 正直何曲か同じように聴こえるんですが(笑)あと今回はエレクトロニカ系でよくあるような、ドラムの加工音が特徴的。逆にSEを使わなくなってます。
 このアーティストのサウンドメイク自体は好きなんですが、もうちょっと識別できるフックが欲しかったかな(2011.9.5)







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