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V.A


Tribute Album SIAM SHADE Tribute 2010年 ★★★
Cover Compilation Album Crush! -90's V-Rock Best Hit Cover Songs- 2011年
Cover Compilation Album Crush! 2 -90's V-Rock Best Hit Cover Songs- 2011年
Tribute Album FUCK THE BORDER LINE(黒夢トリビュート) 2011年 ★★★★








SIAM SHADE Tribute Tribute Album

01.Don't Tell Lies/Sebastian Bach(ex-Skid Row)
02.GET OUT/Nik Frost(The Bangkok Five)
03.1/3の純情な感情 (Alt Ver.)/Jani Lane(ex-Warrant)
04.せつなさよりも遠くへ (Alt Ver.)/Richie Kotzen(ex-MR.BIG, ex-Poison)
05.LOVE/Eric Martin (MR.BIG)
06.Life (Alt Ver.)/John Corabi(ex-Mtley Cre)
07.GET A LIFE/Mike Vescera (ex-Loudness, ex-Yngwie Malmsteen)
08.曇りのち晴れ/Mark Slaughter(Slaughter)
09.Dreams/Mike Ruocco(Cinder Road)
10.Triptych (Alt Ver.)/George Lynch(ex-Dokken)
11.1/3の純情な感情/Acid Black Cherry


 メンツが発表された時点ではその豪華ぶりにガッツポーズものでしたが、実際聴いてみるとちょっと首を傾げたくなる内容。
 #1・2・7みたいな、元から洋楽じみたHR/HM曲は単純にパワーアップを果たしたという感じで喜べるんですが、(Alt Ver.)とついている曲、こいつらがクセ者である。
 一言で言えば単に歌メロをいじっている曲なんですが、いじりすぎてバンドサウンドとの噛み合わせが悪くなってたり、日本人ならではの哀愁が薄まってたり、仕方のないことだけど残念。#4・6とかいじりすぎて何事だよと。
 もちろんプラスに働いてる曲もありますが。#3・5はアリだと思う。後者はAlt Ver.じゃないけど。そして意外にも外人では合わなさそうな#8がしっくり来てる。
 国内でのセールスを最低限確保するために入れたと思われる#11は無難な出来で、特にコメントするようなことはありません。
 ほぼ完全に参加メンバーのファン向けですねこれは。SIAMファンや、和洋問わずロックリスナーが聴いても別に面白くはないと思う。流石の出来だけど、で? で終わる可能性が(2010.11.6)







Crush! -90's V-Rock Best Hit Cover Songs- Cover Compilation Album

01.ピンク スパイダー/heidi.
 まるで毒や刺々しさを感じない。根本的な実力不足。コピーバンド以下じゃなイカ?
02.街/ドレミ團
 コピーバンド。
03.Melty Love/BugLug
 一層薄っぺらい曲にダウンデート。貶してません。
04.1/3の純情な感情/新興宗教楽団NoGoD
 まーた1/3のカバーかよ……と言いたいところですが、これは良かった。
 キーを上げ、メタリックな質感を強化したサウンドを、確かな実力でカバー。
 でもDon't Tell Liesとかのが合ってそうだな。
05.月下の夜想曲/D
 これは良い。原曲の良さと自分達の特性を折衷した好カバー。
 そしてGacktを真似たと思われるヴォーカル。いいなこれ。
06.STORM/少女-ロリヰタ-23区
 なんかこれもGacktが歌ってるように聴こえるな。
 意外と技術的な部分やアレンジはしっかりしてるんじゃないでしょうか。
07.紅/摩天楼オペラ
 メロスピ成分増量ですが、歌が軽い。しかし自分が最後に聴いた時よりは上手くなってるなーと。ハ行の混じるア行発音は気になりますが。演奏は○。
 Versaillesじゃなく彼らがカバーしたのはVo.の実力的な問題でしょうか。
08.With-you/DaizeStripper
 簡素なアレンジになってるのは実力的な問題でしょうか。
 TAKAとはまた別ベクトルのハイトーンはいいけど、歌唱力が……ピッチが真夏の北関東ばりに不安定。
09.Winter,again/12012
 演奏コピーバンド、歌はカラオケ。
 後半になるにつれグダグダが。高音が酷いことに。
10.ロマンス/アンド
 何これ。間延びさせただけのショボいアレンジ、そしてクソみたいなVo.。これでプロってことに本当驚かされる。正にCrush。そういえばペニシリンにも同名曲あったね。
11.S.O.S ロマンティック/Mix Speaker's Inc.
 原曲をアップデートしたような音。これはアリ。
12.ENDLESS LOVE/LOST ASH
 コピーバンド。
13.Schweinの椅子/メリー
 聴く前から結果は見えていた。まあこうなるよね。良かったです。
14.JUPITER/DuelJewel
 中盤以降からのアレンジが素晴らしい。歌も上手く、確かな実力を感じさせてくれる。
15.夢より素敵な/DOGinTheパラレルワールドオーケストラ
 悪くない。上手くはないんだけど、何かいい。プロダクションの違いもあるんですけど、幻想性を上手に取っ払った音に。


 嫌な予感しかしなかったんですが、やっぱりか。コピーバンド大会みたいな内容。自治体の施設を借りてやれよ。再構築によって原曲の良さを知らしめるための前準備としてCrushするのかと思いきや、台無しにする意味でだったのか。
 ほぼ出来と知名度が比例している、という捉え方で問題ないです。とりあえず売れるべくして売れてるんだなと。
 90年代に活躍したV系で入ってないのは黒夢・ラルク・PIERROT・FANATIC◇CRISISぐらいか。黒夢はこれがリリースされた少し後にトリビュート盤が出たけど。Plastic Tree・Laputa・ROUAGE辺りは微妙かな? 2枚組でもいいから入れてくれても良かったのに(2011.4.6)







Crush! 2 -90's V-Rock Best Hit Cover Songs- Cover Compilation Album

01.ROCKET DIVE(hide)/メガマソ 無罪
 デジタル度を強めたアレンジ。そんな難しい曲でもないことも加味して、演奏面での粗は特に目立たない。ドラムがしっかりしてるのが強い。
 歌もV系の中ではまともな方だし、これは良カバーでは。


02.ゴキゲン鳥 〜crawler is crazy〜(SOPHIA)/Annie's Black 鳥葬
 コピーバンド。
 演奏は、ドラムのアタックが若干不安定だったり、ベースの存在感が薄かったり、ギター音の切り方やピッキングハーモニクスが雑になったりすることがあったりと、そんなレベル。


03.Mizerable(Gackt)/葵 懲役1年6ヶ月・執行猶予3年
 Gacktと自分の境遇を重ね合わせたかったんでしょうか。それはともかく、よりJ-POP的に。
 Gacktの真似をしたいんでしょうが、歌に厚みがないのでカラオケレベル。酷評したくなるほど下手ってこともないんですけど。ゴールデンボンバーぐらい物真似スキルが高ければいいんですが。
 原曲をフランスとしたら、こちらはふらんす亭みたいなもの。


04.HOT LIMIT(T.M.Revolution)/ν [NEU] ガムテープ巻きで市中引き回し
 この人達のオリジナルは聴いたことないんですが、ダンスロックやニューレイヴではなく、単にシンセの入ったロックバンドと括られそうなタイプ。演奏力も楽曲の割にカッチリしてない。
 ロックバンドがカバーするという必要性をまるで感じない。シンセパートを全てギターで弾くとかすりゃいいのに。ダイスケ→タカノリに変換している場合ではない。ハイカラの方がマシに聴こえてくる(ただし歌を除く)
 おまけにヴォーカルが物真似カラオケ。これなら声優の高垣彩陽が歌ったver.を聴いた方がいいな。


05.未来航路(La'cryma Christi)/Blu-BiLLioN 罰金刑
 別にラクリマぐらい弾けることは期待してませんでしたが、それを差し引いても技術的に問題が。
 イントロの時点でギターの技術がヤバい。そのせいかAメロからは簡略化したアレンジに。原曲では隙間を埋めるように牽引していたベースも、こちらはほぼ消えているような状態。ドラムもフィルに振り回されてるように聴こえる。まともなのはキーボードくらいか。
 ヴォーカルはトーンが高めで、合ってるんじゃないでしょうか。曲のキーが高めな割にピッチもまともなので、けっこう安心して聴いてられるし。
 結論として何が言いたいのかと言うと、まだコピーバンドから抜けきれていないと。


06.蜘蛛の意図(PIERROT)/花少年バディーズ 審議中
 他のバンドはみんなシングル曲・有名曲・代表曲なのに、彼らはカップリングで"ファンにとっての"代表曲を選出。いいね。
 概ねコピーみたいな内容ですが、イントロのビート感だったり、間奏のアコギだったり、細かいバランスを変えている。あと若干カットされてる場面も。
 テンポやイントロをライヴver.にしたら、もうちょっと個人的な印象は良くなってたんですが。文章が若干柔らかめになってるのは、自分が元ピエラーだったからかも知れません。


07.BEAT(河村隆一)/ZUCK 四肢切断
 物真似コピーバンド乙。
 と一言で片付けたい所ですが、サウンド面は原曲よりもちょっと良い。アコギとベースが効いていて、温かみが増してます。
 でも、演奏面で面白みのないこの曲をまんまやるんでなく、もっと弄くれよという感想は取り下げない。


08.誘惑(GLAY)/HERO 足元から輪切り
 演奏はコピーバンド。まあ、ヴォーカルですよね。最大のハイライトは。
 声質を抜きにしても、肺活量がないのか変な所で音を切ったり、入りが遅れたり、変に喉に力が入ってたり、根本的に歌唱力が足りてない。「溺れてミサーッ!」なんて言われても。僕ミサって名前じゃないし。
 ちなみにこのバンドのヴォーカルは、毒舌が売りらしい。「嫌いなバンドを敢えてふざけてコピーしてみた」という弁明をするには充分な素材である。
 思わず気になっちゃったので、オリジナル曲も何曲か聴いてみたんですが……むしろ逆に怒り心頭になるであろうGLAYファンをなだめる側に立ちたくなりました。これはきっと彼らなりに精一杯コピーしたんだ、だから笑って許してやってくれと。


09.白い闇(ROURGE)/OZ 磔
クリリン「ルアージュー! 早く復活してくれー!!」


10.ILLUMINATI(MALICE MIZER)/Moran 無罪
「オラッ!バンギャはこういう曲調大好きだろ!?」と言わんばかりのアレンジ。ゴシックメタルってやつですね。
 変えるとしたらこれしかないよな、って感じですが、アレンジが上手いのでおk。演奏力はメタル基準で見ると物足りないけど、まあ許容範囲か。ヴォーカルも、葵よりもこちらの方がGacktに似ている。
 仮にMana様がセルフカバーしたとしても、こういう感じになってたと思う。


11.ゆらめき(DIR EN GREY)/R指定 保釈金
 エンジン音だけを聞いてブルドーザーだと認識できるように、ディルのカバーだと聞いただけでコピーだと認識できました。そしてそれを裏切らぬ出来。
 技術的な部分まである程度忠実にコピー。まさかメンバーは写輪眼でも持っているのか。


12.SHINE(LUNA SEA)/amber gris 無罪
 マーティ・フリードマンほど破壊はしてませんが、これは悪くないですね。パッと聴きコピーのようで、独自のアレンジを施している。パワーポップがギターポップになったみたいな。
 プレイ的な部分でも、特に突っ込みたくなるような所はありません。


13.FLOWERS OF ROMANCE(CASCADE)/ADAPTER。 表彰
 エレクトロに仕立て上げています。
 参加バンド中、一番アレンジセンスを感じました。『和』という原曲の旨味を殺さず、多くの音色が使えるといったエレクトロのアドバンテージを活かしている。
 ちゃんとカバーとコピーの違いを理解してますね。


14.スピード(BUCK-TICK)/9GOATS BLACK OUT 審議中
 プレイ面では参加バンド中トップ。特にドラムが上手い。収録当時のBUCK-TICKより上手いんじゃない?と思ってたらドラムは正式メンバーじゃないらしい。まあいいか。
 ただねぇ……これじゃあコピーバンドじゃあねーか!


15.グレイシャルLOVE(SIAM SHADE)/ギルド 石打ちの刑
 原曲よりも演奏が派手なのが、これでもかってくらい逆効果に。互いの連携を全く考えてないオナニープレイ。放課後ティータイムとは正反対。
 結果、まとまりのないバラバラプレイが完成。原曲と聴き比べるとよく分かると思います。
 個々の技術は悪くなさそうだから、もっと協調性を持てばいいのに。


16.JAM(THE YELLOW MONKEY)/ケミカルピクチャーズ ウォッカ一気飲み
 1コーラス目をシンセストリングスのみで歌い上げるアレンジで、間奏からバンドサウンドが入ってからはほぼコピー。歌の力に楽曲の出来を託したような内容。
 その歌ですが、感情を込めているというより、V系にありがちな自己陶酔を極めた歌い方。この辺は技術云々ではなく好き嫌いの問題ですね。個人的にはイエモンやトライセラがやったように、徐々に熱を帯びていく方が好み。
 締めに相応しいインパクトはあっていいんじゃないでしょうか。
※2012年6月23日追記:相互リンク先のproserさんから刑罰の書き忘れがあったと指摘がありましたので、追加しました。


●総評 ハンマー10叩きの刑
 大分前に相互リンク先のちづるさんからささやかにお勧めされた(地雷であることを踏まえた上で)ものですが、やっと感想書けました。
 星つけるのが面倒だったので、刑罰でつけちゃいました。特に意味はありません。
 同じヴォーカリストの曲が複数ある・これV系に入れていいのかと思う人が混じっている・選曲がぬるい・オリジナリティがない・演奏技術がない・あ行をは行混じりに歌う人が多い……と、もう数え役満クラスのとてつもないクズアルバムのように聴こえますが、ネタ要素がある分まだマシかも。自分が能動的に拾っていかなくても、勝手に見つかる部類のネタが。本当に何一つ心に残らない作品よりはいい。
 カバー元世代のリスナーが真面目に聴くにはお勧めしません。特にGLAYファンはやめた方がいい。原曲の良さを再確認するにも色んな意味で面倒。普通に原曲だけ聴いた方が早いし、精神衛生上よろしい。
 というか誰に勧めたらいいんだろう。自分の頭では思いつかない。FREEZEするんだろうな、とちづるさんの所でコメントした記憶があるんですが、実際聴いてみたらパンドラの匣を開けた気分(2012.5.7)







FUCK THE BORDER LINE(黒夢トリビュート) Tribute Album

01.少年/abingdon boys school
 西川バンドは期待を裏切らない。今回も最高の原曲レイプ。暴走しまくってます。レイプされてる内に感じちゃってイっちゃうような(爆)
 トップバッターにして個人的ベストカバー。
02.優しい悲劇/シド
 予想ど真ん中。自分達がカバーするならこの曲がベストというのを良く分かってる。
 ドラムの主張が強くなった所以外はほぼ原曲通り。カバーってかコピーやカラオケ寄り。良く言えば上手、悪く言えば無難で面白くない。
03.MARIA/Plastic Tree
 うーん、テンポ速めだけどちょっと大人しいかな。歌はプラらしいけど。
 ガレージ気味なガシャガシャしたアレンジの方が合ってたと思う。
04.C.Y.HEAD/the GazettE
 ああ、フォロワーだね。
05.CHANDLER/coldrain
 選曲よし、演奏よし。上手く自分達のフィールドに引きずり込んでます。
06.Walkin' on the edge/ジルバ
 初めて聴く人達。
 ギターが前に出てることを除けば大体原き(ry しかし無駄に暑苦しいVo.とのギャップがちょっと笑える。ちなみに中盤パートはコーラスメインに置き換え。いいね。
 シドやプラ、ガゼットよりは面白かったかな。
07.FAKE STAR/SUNS OWL Feat.YOW-ROW
 初めて聴く人達。黒夢の代名詞とも言える曲をテクノにアレンジ。これ賛否両論あるだろうな。
 ヴィレッジヴァンガードのアレが好きならいいんじゃないでしょうか。
08.ピストル/NICOTINE
 予想ど真ん中のアレンジ。ニコチンですねと。
 だからこそいい。
09.カマキリ/THE 冠 Feat. K-A-Z
 スラッシュメタル風に。本家より上手いなw
 面白みって部分では微妙ですが、これだけ技術あるならまあアリか。
10.BEAMS/山嵐 Feat. MOOMIN
 カバーっつか、BEAMSをサンプリングした彼らの新曲だろこれ。
 ただでさえV系リスナーはラップ物を嫌うのに、一層嫌われる真似してどうすんだ。
 しかしこの手のジャンルとしては正しい手段。自分は支持しますよ。サビだけ普通に歌っちゃってるのは気に入らんけど。
11.Like A Angel/CASCADE
 言わずと知れた黒夢の代表曲。
 あーダメだこれ。出だしの声からして殺人スライディング物だし、アレンジも偽ガンダム並の創意工夫(by保母大三郎)。学校の怪談のED曲だけ歌ってろよ。
12.MIND BREAKER/カイキゲッショク
 初めて聴く人達。
 ゴシックホラーなイントロでおっと思いましたが、通して聴くと割と普通のミクスチャー。


 直接のフォロワーから別の畑まで、中々面白いメンツが揃ったんじゃないでしょうか。少なくとも大人の事情や金のスメルが取れないLUNA SEAのよりはいい(笑)
 全体的にテンポも重さも増しているのが、ライブ仕様みたいな感じで○。黒夢といえばライブバンドですからね。
 黒夢ファンもカバー元ファンも丁度半々ぐらいかな、楽しめるのは。自分は良かったと思いました。選曲もバランスいいし。これでPENICILLINが少年とか、SHAZNAや小室系がBARTER、BAD SPEED PLAYとかやってたら大爆笑でしたけど(爆)(2011.3.1)







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