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EXILE


8th Album 願いの塔 2011年





願いの塔 8th Album

01.Each Other's Way 〜旅の途中〜
02.I Wish For You
03.Miracle
04.願い -Album Version-
05.GOING ON
06.手紙
07.Orion
08.もっと強く
09.掌の砂
10.VICTORY
11.My Station
12.24karats STAY GOLD
13.Interlude for One Wish
14.One Wish


 奇しくも東日本大震災の数日前に発売されたアルバム。タイトルからも想像できるように、今作は『願い』『希望』がメインテーマになっているんですよね。
 そんな歌詞ですが、総じて熱さや泥臭さをまるで感じない。超スマート。清廉潔白ともまた違うんですよね。リア充の定義って恋人の有無で決まっているような風潮がありますが、自分はこういう人間もリア充と呼べると思う。
 そういったキレイさが、楽曲的にマイナスに働いていることも。例えば#3。具体的に何がどう辛いのかさっぱり分からない。辛い事を「高い空の上」「深い海の底」みたいな漠然とした物にぶん投げてるから。彼らの歌を聴いてうっとりしている層は、これでも納得できるんだろうか。自分の場合は「ああ人類の生存には適さない環境だよね」ぐらいしか考えないけど。
 この曲に限らず、比喩をほとんど用いてこない割に、何か核心や原因を自然的な物に投げがちなんですよね、作詞してる人。
 一言でまとめると『どの曲も同じような言い方で同じようなこと言ってる』これに尽き申す。
 あと個人的なことで申し訳ないんですが、英語混じりの日本語が気に入らないんです。「今までは same way 同じ道 歩いてた」みたいな。こういう表現方法がはっきり言って嫌いなんですよ僕。
 楽曲面は、すっごく無難。歌謡R&Bとか歌謡ダンスポップス、そしてバラードで独占されている状態。良く言えば歌に託した作り。まあ正しいとは思います。
 しかし自分はこの歌い方が好かない。これはもう完全に個人的な好みなんですけど、顎をしゃくらせながら歌ってるような発声とか、すぐ裏声出すスタイルとか。ブラック要素を一切排した、マックスコーヒーへ更に角砂糖を数個ぶち込んだような甘ったるさ。これらの曲調には最適な歌い方だとは思うんですけどね。単純な技術だけ見ても、けっこう上手いですし。
 香港映画のエグザイルはマジで面白いし、泣ける男映画なんですが、それと比較したらチャラい。スタローンに土下座するレベルのナンパなチャラ坊ですよ。カラオケで女の子受けしたい男子向けってことでここは一つ、締めさせて下さい(2012.9.15)






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