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劇場版 BUCK-TICK 〜バクチク現象〜 U ★★★★★

 パートTに続いてちゃんと観てきました。相変わらず客入りは上々でしたし、色も真っ黒な訳でもなく、意外に普通。
 内容は、まんまパートTの続きです。2012年9月22・23日に千葉ポートパークで行われた野外ライブと、その後に行われた、アルバム『夢見る宇宙』ツアーの様子がメイン。そして最後にツアーファイナルの武道館を持ってくると。
 パートTでだいたい書きたいこと書いちゃったので、自ずと言いたいこともあまりなくなるんですけど(笑)心に残った部分をいくつかピックアップしてきこうかと思います。

 ツアーの様子は、演奏を交えながらダイジェストのように淡々と追っていく構成です。僕が行った、11月11日の神奈川県民ホールの所はカットされていました。この時点で満足度をマイナス4ぐらいしたいんですけど、やめときましょう(笑)
 裏方の仕事が見られたのは良かったです。機材やセットなどを組み立て、チェックして調整して本番に備える。ライブ中は前へ前へと押し寄せる熱狂的な観客を、ロープを握りながら押しとどめる。
 そしてライブ終わったら分解してコンテナトラックに積んで、深夜に高速道路で移動させる。当たり前のことをやっているまでなんですけど、NHKのドキュメンタリーを観ているようでしたね。清新な空気が体に入ってくるというか。華やかな舞台を作るには、地味だけどこんな仕事人達が頑張ってんだぜ的な。

 アニイことヤガミトールさんと、あっちゃんこと櫻井敦司さんにはちょっとだけインタビューのようなものがありました。
 そこでアニイが話してくれたんですけども、PAの人は彼らがデビューしてからずっとの付き合いなんだそうで、驚きました。25年間、ほぼ止まらずに活動を続けてきたからこその関係性ですよね。もう阿吽の呼吸で合わせられると。そしてPA的にも、安定した雇用にあずかれると(笑)とはいえ、惰性やマンネリ感は全然なく、程よい緊張感と余裕が感じられるのがまた素晴らしいですよね。パートT・U、どちらかだけでも観た方には伝わってると思うんですが。
 あっちゃんは、メンバーの地元である群馬県藤岡市のホールの控室にて、置いてある椅子が昔と変わらないままだということ、この会場でやれることがかつて一種のステータスだったということ、そして母親をライブに招待した時のエピソードをしんみりと(本人曰く)語ってくれました。ストレッチをしながら。
 ちなみにこの時、ふくらはぎから下は素肌でした。生足ってやつです。みんな気になってるすね毛でしたけど……まあこの際ハッキリネタバレしちゃいますが、すね毛は生えてました。でも明らかに、一般男性の平均より薄かったです。Gacktとかみたいにトゥルントゥルンではなかったと(笑)

 残念だった点も挙げておきましょう。パートTにはあったデビュー前後の映像が、今回は一切入ってなかったこと。ここが残念でしたね。僕は笑い所が欲しかったんですよ!

 エンディングのスタッフロールで流れる主題歌ですが、パートTはヒデさん曲だったのに対して今回は今井さん曲で、タイトルは『STEPPERS -PARADE-』。
 個人的には今井さん曲の方が好みでした。マーチングドラムやホイッスルを加えた、ガシャガシャでバキバキな8ビートのロックンロールという印象。使用楽器の関係か、イントロの一番最初がthe cherry coke$のMy Story(ジャイアントキリングのOPだったやつ)かと錯覚してしまいましたが(笑)
 まあそのうち何かしらの音源に収録されると思うので、2500円払って無理に聴きに行く必要はないでしょう。楽曲の雰囲気からして、まだまだ解散はしないでしょうし。「2013年、またここからまた新しいパレードを始めていく」という決意表明にも聴こえました。長期間バンドを続けられた秘訣として「愛と我慢」という言葉をメンバーが漏らしていましたが、これからもこの2つの言葉を胸に秘めてパレードしてくれるのでしょう。

 XのYOSIHIKIとTOSHI、ルビー・モレノ、そして江頭2:50と同世代のおじさま達は、まだまだ素敵な楽曲を僕達に届けてくれそうです。ライブに行きたくなると同時に、過去の作品もまた聴きたくなりました、というかもう既に聴いてるんですけど(2013.7.3)

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